2025.07.07 2025.07.07
この記事では、10年住んでカビが生えたアパートの退去費用について徹底解説していきます。
10年も住んでいると、部屋はさまざまな場所が劣化していきます。カビも発生しやすくなり、気付いたら取り返しがつかないほど増殖しているケースもあるでしょう。
アパートの退去費用は、借主が負担すべき部分と貸主が負担すべき部分に分けられるので、退去前にしっかりとした知識を持っておくと安心です。
記事後半では、退去費用を抑えるコツについてもご紹介。長年住んだアパートからの退去費用を抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
10年住んだアパートの退去費用に影響するカビのレベルとは?許される範囲〜NG事例まで
10年と長く住んだアパートの場合、カビが発生しても退去費用に影響しないケースもあります。基本的に、経年劣化が原因なら退去費用に影響しません。ただし、借主の故意や過失が原因で発生したカビについては退去費用に大きく影響します。
まずは、カビやすい箇所ごとに、カビの程度について見てみましょう。
壁・フローリング
あまり換気されていなかったり湿気が多かったりする部屋の壁やフローリングは、カビが発生しがち。拭いて落とせるような軽度なカビならまだしも、頑固にこびりついて根を張ってしまったカビは退去費用に大きく影響します。
以下は、実際にフローリングのカビで退去費用が高くなったケースです。
退去立会お兄さんザルすぎたありがとう、、!でもフローリングのカビ代4万は見逃してくれんかった
そだよね🥹参照元:X
フローリングは費用が高くなりがちな部分なので、カビが増殖する前に除去しておくのがベストです。
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窓まわり(木枠・サッシ・パッキン)
窓まわりは、特に冬場にカビやすい場所。大量に発生した結露を放置してしまうと、窓ガラスやサッシ、パッキン、木枠にもカビが発生します。
窓まわりのカビを放置すると、周辺の壁にもカビが広がる場合があります。結露の放置は故意や過失と捉えられるため、早めに拭き取らなければなりません。
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水まわり
キッチンや浴室、トイレ、洗面台といった水まわりは、特にカビに注意が必要です。
賃貸退去したら、風呂場にちと生えてた黒カビで8000円取られた………
カビキラーで防げた出費😭😭😭😭😭参照元:X
去年1LDKから退去したときは風呂の通気口のカビが濃くて、主だってひどいのはそこくらいで2万弱だったはずですね
参照元:X
上記のように、実際に水回りのカビで退去費用が高くなってしまった例は多いです。特に浴室は湿気がこもりがちで、退去費用が高額になりやすい場所です。
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玄関・押入れ/クローゼット
玄関や押入れ、クローゼットなどの湿気のこもりやすい場所も、カビが増殖しやすいです。特に押入れやクローゼットを閉めっぱなしにしていると、気付かないうちにカビが増殖してしまうケースもあります。
湿気がこもりやすいとは言っても、カビが増殖してしまうと借主の責任になるケースが大半なので注意しましょう。
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エアコン
エアコン内部は結露水が多く発生するため、非常にカビが発生しやすくなっています。定期的に清掃しないとカビは除去できないため、退去時にはカビだらけになっているケースも少なくありません。
エアコンはもちろん、クーラーなどの空調設備は注意が必要です。
マンションの退去費用ビビりまくってたけどクーラーのカビだけ16000円で済んだ!やったー部屋ボロボロだったけど
消耗品だから大丈夫なんやてー😊参照元:X
上記は、費用は抑えられているもののカビで追加請求を受けたケース。定期的なお手入れをしていれば、出費は防げたかもしれません。
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10年住んだアパートの退去費用はいくら?カビの程度別の相場
10年住んだアパートの場合、退去費用はどれくらいになるのでしょうか。一般的な相場とカビが発生している場合の相場をはじめ、退去費用の内訳を見てみましょう。
一般的な相場とカビが発生している場合の相場
10年住んだアパートの退去費用について、一般的な相場とカビが発生している場合の相場を比べてみましょう。
間取り | 一般的な相場 | カビが発生している場合の相場 |
---|---|---|
1DK | 3~5万円 | 7~20万円 |
2LDK | 5~8万円 | 8~30万円 |
カビの除去は、1m²あたり2,000~3,000円ほどかかるのが一般的。カビの程度にもよりますが、カビが広範囲に発生していると費用は高くなります。
また、壁紙やフローリングの張り替えが必要な場合、壁紙で4~5万円、フローリングで5~10万円ほどかかる場合もあります。
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退去費用の内訳
退去費用に含まれるのは、以下の2つです。
- 原状回復費用
- ハウスクリーニング費用
原状回復費用は、借主が居住している期間中に借主が原因で発生した損傷などを復旧するために必要な費用です。ハウスクリーニング費用は、次の借主のために部屋をキレイな状態にするための費用となっています。
カビが多く発生している場合、ハウスクリーニング費用が高くなるのはもちろん、カビによって建物に損傷が発生していると原状回復費用も高くなります。
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10年住んでカビが生えたアパートの退去費用は誰が負担?基本的な考え方
カビが発生した場合の費用は、借主か貸主が負担します。どちらが負担するのか、基本的な考え方を見てみましょう。
借主負担 | 貸主負担 |
---|---|
・換気を怠ったために発生したカビ ・放置して増殖したカビ |
・建物の構造が原因で発生したカビ ・設備の故障で発生したカビ |
退去時にトラブルにならないよう、費用負担について基本的な知識を持っておくと安心です。
借主負担
借主の故意や過失によって発生したカビは、借主側で除去費用を負担しなければなりません。
- 定期的な換気を怠り発生したカビ
- 発生しても放置されて増殖したカビ
- 湿気が多いと分かっていながら対処せず発生したカビ
上記をはじめとする状況で発生したカビは、借主負担でカビ除去を実施します。浴室や窓まわりなどは特にカビが発生しやすく、換気が欠かせません。また、カビが発生したら早い段階で除去し、増殖させないようにする対策をする必要があります。
業者に依頼した場合の費用相場については、以下の記事を参考にしてください。
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貸主負担
カビが発生しても借主負担にならないのは、建物の構造や設備の故障などが原因の場合です。たとえば、窓が設置されておらず換気できないためカビが発生したケースでは、借主負担になります。
また、コンクリート打ちっぱなしの物件は湿気が溜まりやすいため、カビも増殖しやすいです。そのため、退去時にカビが発生していても全額借主負担にはならない場合があります。
以下のケースは建物の構造や設備の故障が原因ですが、借主負担になる場合があるので注意が必要です。
- 雨漏りによってカビが発生した
- 換気扇が故障していてカビが発生した
雨漏りが発生したり換気扇が故障したりした場合は、すぐに管理会社や大家さんに報告して修理しなければなりません。報告を怠ったのがカビ発生の一因になっているため、借主にも責任があると考えられます。
特約事項も要チェック
退去時には、入居するタイミングで交わした賃貸借契約書をチェックするのも重要です。
契約書で必ず確認したいのが、「特約事項」。特約事項にカビについての記載がある場合、記載内容が優先されます。
たとえば、「発生したカビについては、原状回復義務を免除しない」などの記載がある場合、一般的には貸主負担になるカビについても、借主負担でカビ除去をしなければなりません。経年劣化によるカビであっても借主負担となるので注意しましょう。
アパートの退去費用が高くなるケース5つ【10年住んでカビが多い場合も】
アパートの退去費用が高くなるのは、主に以下のケースです。
- 借主の故意や過失によりカビが多く発生しているケース
- 借主の故意や過失により部屋の損傷が多くなっているケース
- 室内でタバコを吸っているケース
- 入居時に敷金がなかったケース
- 過剰請求されている可能性も
当てはまるものがないか、1つずつ見てみましょう。
借主の故意や過失によりカビが多く発生しているケース
借主が入居中、適切に管理・対処していれば発生しなかったはずのカビは、借主負担で除去しなければなりません。
カビが多く発生していれば、除去費用を含む退去費用はそれだけ高くなります。
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借主の故意や過失により部屋の損傷が多くなっているケース
カビだけでなく、借主の故意や過失による傷などが多い場合も、退去費用が高くなりがちです。たとえば、壁に開いた穴や家具などを引きずったためにできた床の傷など。
明らかに経年劣化ではない損傷は、借主負担での修繕となります。
室内でタバコを吸っているケース
室内でタバコを吸っていると、壁紙が変色してしまいます。また、床に焦げ跡が付くケースもあるでしょう。タバコのニオイも付いてしまうため、大掛かりな清掃が必要です。
壁紙や床の張り替えなどが必要になると、特に高額になりがちです。
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入居時に敷金がなかったケース
入居時に敷金がないと、退去費用は高額になるケースが多いです。敷金があると、退去費用から敷金分を差し引いて請求されるためです。
敷金がないと、入居時の費用が抑えられますが、退去時にはまとまった費用が必要になるケースが多くなっています。
過剰請求されている可能性も
退去費用が高額な場合、過剰請求されている可能性も考えられます。本来ならば支払う必要がない費用が計上され、高額になっているケースです。
過剰請求は単なるミスの場合もありますが、中には故意的なケースもあります。退去費用が予想よりも高い場合は、高くなっている理由を検討するだけでなく、過剰請求されている可能性がある点も考慮しておきましょう。
10年住んでカビが多くなったアパートの退去費用を抑える3つのコツ
10年住んでカビが多く発生しているアパートの退去費用を抑えたい場合には、以下3つのコツを実践してみましょう。
- できるだけ自分で掃除しておく
- カビをできるだけ除去しておく
- 退去費用請求の内訳をもらう
できる限り自分で掃除してキレイな状態にし、カビを可能な限り除去しておきましょう。
また、過剰請求されている可能性を考え、退去費用請求の内訳をもらうのもオススメです。内訳を見て総額について納得できれば問題ありませんが、過剰に請求されている可能性があるなら、管理会社や大家さんに連絡をして確認しましょう。
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カビが生えたアパート退去費用が高額な場合の対処法【10年住んだらこんなもの?】
退去費用が高額で過剰請求が疑われる場合、管理会社や大家さんへの確認が欠かせません。確認をしても金額が変わらず納得できないようであれば、以下の対処を検討してみましょう。
- 退去費用書類に安易にサインしない
- 消費者センターや弁護士に相談する
納得できないうちは、退去費用関連の書類にサインしないようにします。また、話し合いで埒が明かない場合には、消費者センターや弁護士に相談して仲介してもらうのも有効です。
アパートの退去費用は10年住むと安くなる場合も!カビだらけでも慎重な対応が大切!
10年ほどと長く住んでいると、借主負担分が減って退去費用を抑えられるケースが多いです。カビはできるだけ除去しておき、退去費用は内訳をしっかり確認すると良いでしょう。
自分では除去できないカビは、専門のクリーニング業者にまかせるのがオススメです。
- アパートにカビが発生してしまった…
- 退去費用が高額になりそうで不安
- できるだけ出費を抑えたい!
アパートのカビはできるだけ除去!
プロに依頼すれば
頑固なカビも一掃できる!
10年でカビだらけになったアパートの退去費用に関するよくある質問
-
Q. 10年でカビだらけになったアパートの退去費用はどれくらいかかる?
A.10年でカビだらけになったアパートの退去費用は、1DKで7~20万円ほど、2LDKで8~30万円ほどです。
-
Q. 10年ほどと長く住むと退去費用は安くなる?
A.10年ほどと長く住んだ場合、経年劣化による損傷や汚れ部分が多くなるため、借主負担での原状回復費用が安くなり、退去費用が抑えられます。
-
Q. 退去費用を抑える方法は?
A.退去費用を抑える方法では、以下が有効です。
- できるだけ自分で掃除しておく
- カビをできるだけ除去しておく
- 退去費用請求の内訳をもらう