仏壇の掃除方法を徹底解説!お手入れ手順や注意点、業者清掃の費用相場も

2024.09.22 2024.09.22

この記事では、仏壇の掃除方法について徹底解説します。

仏壇は掃除を怠ると、すぐに汚れが溜まるため、こまめにお手入れする必要があります。ただ、掃除方法を間違えると、ご本尊様やご先祖様に失礼になったり仏壇を傷めてしまったりすることも。仏壇の掃除を始める前に、正しいお手入れ手順や注意点を確認しておくことが大切です。

記事後半では、業者清掃の費用相場もご紹介。自力清掃では行き届かない場所まで徹底洗浄したい方は、ぜひ最後まで確認してくださいね。

仏壇掃除の事前準備【要確認!】

仏壇掃除

主な事前準備は、以下の通りです。

  • 仏壇にお参りする
  • 窓を開けて換気する
  • 動かす前に写真を撮る
  • 必要なものを用意する

それぞれの概要を確認しましょう。

仏壇にお参りする

仏壇を掃除する前に、仏様や故人様に失礼のないようにお参りします

お参りは、以下のように普段通りの手順で問題ありません。

  1. ローソクに火を灯す
  2. お線香に火をつける
  3. 仏具のおりんを鳴らす
  4. 数珠を持ち、合掌する

お参り後すぐに掃除を始める場合は、短いお線香を使用するのがおすすめです。

窓を開けて換気する

仏壇へのお参りを終えたら、次は窓を開けて部屋を換気しましょう

従来は、窓を開けて掃除するのが一般的でした。ただ、掃除中に換気すると、室内のほこりや花粉等の汚れを舞い上げてしまいます。地面に落ちるまでに時間がかかるので、汚れを取り切れないことも。

効率的に掃除するためにも清掃前に窓を開けて、新鮮な空気を室内に取り込みましょう。換気時間は、2〜3分程度で十分です。

動かす前に写真を撮る

掃除を始める前に、仏壇全体の写真を撮影しておくことがおすすめです

仏壇を掃除する際、仏具をすべて取り外します。ただ、仏具の飾り方には基本ルールがあり、掃除後は正確に配置しなければいけません。仏壇を掃除したあとに仏具を元の状態に戻せるのか不安な場合は、写真を撮影して配置を記録しておきましょう。

また、仏壇から外した仏具は、汚れや傷がつく可能性があるので床に直置してはいけません。布や新聞紙を床に敷き、その上に仏具を置いてください。

必要なものを用意する

仏壇掃除の前に、以下のものを用意しましょう

概要
毛ばたき 繊細な毛で作られた仏壇用毛ばたきを用意しましょう。細かい部分まで汚れを優しく絡め取ります。
雑巾 一般的な雑巾でも問題ありませんが、仏壇掃除用に購入する場合は繊維の細かいものがおすすめ。
仏壇用筆 仏壇のほこりを取るための筆です。仏壇用筆を使用すれば、細部まできれいに掃除できます。
綿棒 雑巾では落とし切れない細かい部分の汚れを落としたい場合は、綿棒を用意してください。
布・新聞紙 仏具を置く布や新聞紙を用意します。仏具を直置きすると床を傷つける恐れがあるためです。

また、仏具類は金属で作られています。

仏具を素手で触ると指紋が付きやすいので、掃除中は布手袋を装着するのがおすすめ。ロウソク立てに付いたロウを落としたい場合は、市販で販売されている「ロウ落とし」を用意しましょう。

仏壇の掃除手順【清掃ポイントも解説】

仏壇掃除を説明する女性

仏壇の掃除手順は、以下の通りです。

  • 仏具を取り出す
  • 仏壇を掃除する
  • 仏具を掃除する
  • 灰を掃除する

それぞれの掃除手順を確認しましょう。

仏具を取り出す

仏壇掃除を始める前に仏具を取り出しましょう

仏具を置いたまま掃除すると、清掃時に倒して傷をつけてしまう恐れがあります。破損リスクもあるので、別の場所に移しておきましょう。また、仏壇には吊り灯篭等の装飾品が飾られていますが、無理に取り外すと破損する可能性があります。

装飾品の取り外しや取り付けに自信がない場合は、無理に移動させる必要はありません

仏壇を掃除する

仏壇用毛ばたきでほこりを取りましょう

毛ばたきで取り切れない細かい部分は、仏壇用の筆や綿棒を使用するのがおすすめ。仏壇内部の装飾を壊さないように、適度な力で掃除しましょう。ほこりを落とした後は、柔らかい雑巾で乾拭きします。

金仏壇や唐木仏壇は湿気が大敵!水拭きは基本NGなので、必ず乾拭きで掃除してください。

仏具を掃除する

別の場所に移した仏具を掃除しましょう

数多くの仏具がありますが、とくに豪華で繊細なお位牌(いはい)は慎重に掃除する必要があります。筆で全体のほこりを落としてから、金箔などの装飾が剥がれないように優しく拭き掃除しましょう

真鍮(しんちゅう)製の仏具は、拭き掃除の後に金属クリーナーで磨くと輝きを取り戻せます。

灰を掃除する

お線香を立てる灰の掃除も忘れず行いましょう

仏壇専用の灰ふるいを使用し、灰に混じっている線香の燃え残りを振い落とします。掃除に時間がかかる場合は、新品の灰を購入するほうが早いことも。灰は、ホームセンターなどで安価に購入できます。

仏壇の掃除方法【種類別に確認しよう】

仏壇掃除

仏壇には、以下の種類があります。

特徴
金仏壇 内側に金箔が貼られ、外側は黒の漆で塗られた仏壇です。金仏壇は浄土真宗で用いられています。
金仏壇の掃除方法詳細
唐木仏壇 黒檀や紫檀、桜など耐久性のある銘木で作られた仏壇。金装飾がないので金仏壇より質素な印象です。
唐木仏壇の掃除方法詳細
家具調仏壇 洋室に馴染むように作られた仏壇。すっきりしたデザインで、明るい自然感のある色調が一般的です。
家具調仏壇の掃除方法詳細

それぞれの掃除方法を確認しましょう。

金仏壇

白木に漆を塗り、金箔や金粉が施された仏壇です。

金仏壇は湿気が厳禁なので、濡れ雑巾で掃除してはいけません。また、清掃時に素手で触るのもNGです。むやみに素手で触ると、金箔が剥げたり皮脂や汗が付着して変色したりする可能性があります。掃除する際は、布手袋を着用すると安心です。

金仏壇は複雑な構造なので、自分で掃除するのが不安な場合は専門業者への依頼を検討しましょう。

唐木仏壇

黒壇や紫壇など美しい木目が特徴的な仏壇です。

木の材質はさまざまですが、塗装で仕上げられているので掃除方法はほとんど変わりません。仏具を別の場所に移動させてから、仏壇用毛ばたきや筆で溜まったほこりを払い落とします。金仏壇と同じく、唐木仏壇は湿気が厳禁なので水拭きはNGです

仏壇用の毛ばたきや筆で汚れが取り切れない場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。

家具調仏壇

洋室に馴染むように作られた現代的な仏壇です。

すべての仏具を取り外して別の場所に移動させてください。仏壇に溜まったほこりを毛ばたきや筆で払い落とします。家具調仏壇のお手入れは乾拭きが基本ですが、乾拭きで汚れが取れない場合は、中性洗剤を含ませた濡れ雑巾で掃除しても大丈夫です

中性洗剤は、食器洗い用洗剤で問題ありません。

仏壇掃除の適切な頻度やタイミングは?

仏壇掃除を説明する女性

仏壇掃除の頻度やタイミングに決まりはありませんが、こまめなお手入れが必須です。

とくに、繊細な造りと細かな装飾の多い仏壇は、汚れが溜まりやすい傾向があります。お手入れを怠ると、仏壇が傷みやすくなるので劣化が進むことも

ここからは、掃除の適切な頻度やタイミングを確認しましょう。

簡易掃除は「毎日」が基本

仏壇の掃除頻度に明確な決まりはありません

ただ、仏壇は装飾や扉、細かい細工などにほこりが溜まりやすいといわれています。汚れを放置すると劣化するので、こまめに掃除することが大切。掃除頻度に決まりはありませんが、毎日仏壇に向かって拝む場合は毎日掃除するのがおすすめです

ただ、完璧に掃除しようとすると長続きしません。毛ばたきで払う程度の簡易掃除で十分なので、負担にならない範囲内で続けましょう。

本格的な掃除は年に数回

年に数回は、仏壇から仏具を取り外して本格的にお手入れすることが大切です

仏壇は複雑な構造なので、毎日こまめに掃除しても隅にほこりが溜まります。とくに、正月やお盆、お彼岸などは親戚一同が集まり、仏壇にお参りすることが多いもの。みんなが気持ちよくお参りできるように、季節行事に合わせて丁寧に掃除しましょう

タイミングに決まりはありませんが、掃除を忘れないように日にちを決めておくのがよいでしょう。

本格清掃は業者に依頼する

本格的に掃除する時間がない場合は、業者に依頼するのもひとつの方法です

仏壇掃除の費用相場は、以下の通りサイズ感で変わります。

金仏壇 唐木仏壇 家具調仏壇
幅50cm 8万円 22万円 8万円
幅60cm 10万円 28万円 10万円
幅75cm 14万円 38万円 14万円
幅90cm 22万円 45万円 22万円
幅105cm 26万円 55万円 26万円
幅120cm 36万円 66万円 36万円

参考:仏光堂の公式サイト

上記は、あくまで目安です

仏壇の汚れ具合によっては、相場より高くなるケースもあります。詳しい金額を知りたい方は、清掃業者に見積もりを依頼しましょう。

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仏壇掃除の注意点【洗剤や水拭きはNG?】

仏壇掃除について悩む女性

仏壇掃除の注意点は、以下の通りです。

  • 金箔部分は素手で触らない
  • 仏壇・仏具は水拭きしない
  • 足場の安全性を確認する
  • 洗剤を使用するのはNG
  • 雨の日の掃除は避ける

それぞれの概要を確認しましょう。

金箔部分は素手で触らない

漆が塗られた金仏壇には、金箔や金粉、蒔絵の装飾が施されています

これらの装飾はかなり繊細で、手の皮脂や汗が触れると剥がれ落ちてしまうことも。仏壇掃除の際は、装飾に素手が触れないように注意しましょう

仏壇の装飾に素手が触れないか不安な方は、清掃時に布手袋を着用するのがおすすめ。

手袋は軍手でも問題ありませんが、布手袋なら繊維が細かく傷がつきにくいため安心です!

仏壇・仏具は水拭きしない

仏壇の掃除は、乾拭きが基本です。

金仏壇は水拭きすると金箔が剥げる原因になり、漆部分は拭き跡が残ることも。唐木仏壇の場合は、木材に水が染み込んでカビが発生するリスクがあります。塗装が剥げたりカビが繁殖したりすると、業者依頼が必要になるので高額な費用がかかること

汚れがひどい場合は、目の細かいマイクロファイバー素材の雑巾で優しく拭き取りましょう。それでも落ちない場合は、プロに依頼するのがおすすめです。

足場の安全性を確認する

仏壇が高い位置にある場合、上のほうまで手が届かないので椅子や踏み台などの足場が必要です。

椅子や踏み台を使用する際は、足場の安全性をしっかり確保しましょう。ガタついて不安定な状態で掃除すると、椅子や踏み台が倒れて怪我する恐れも。十分に安全確認をしたうえで掃除してください。

椅子や踏み台の上で掃除するのが不安な方は、掃除のプロに依頼すると安心です。

洗剤を使用するのはNG

仏壇掃除は、洗剤の使用は避けましょう

洗剤は洗浄力が高いため、仏壇のコーティング剤が剥がれてしまう可能性があります。仏壇の劣化を早める原因になるので、洗剤の使用は控えましょう

なかなか落ちない頑固な汚れがある場合は、業者に依頼して徹底的に掃除してもらいましょう。

雨の日の掃除は避ける

雨の日の仏壇掃除はなるべく避けましょう

木材の仏壇は湿気に弱いので、雨の日に掃除すると湿気を吸収しやすくなります。湿気は木材の変形やカビの発生を引き起こす原因になることも。仏壇掃除は、晴れた乾燥した日を選びましょう。

仏壇掃除は業者に依頼しよう!

仏壇掃除を説明する女性

この記事では、仏壇の掃除方法について解説してきました。

仏壇をきれいに保つには、簡易的な掃除でも毎日お手入れすることが大切です。ただ、仏壇は複雑に入り込んだ部分が多く、頑固な汚れは自力清掃で落とせません。定期的に専門知識や技術を有する業者に依頼し、隅々まで掃除してもらいましょう

依頼先を探しているなら、業者との出会いをサポートしてくれるマッチングサイト「セーフリー」がおすすめ!サイトには、実際に利用したお客様のリアルな声が掲載されています。無料見積もりが可能なので、気になる業者を見つけたら連絡してみましょう!

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仏壇の掃除方法を徹底解説!お手入れ手順や注意点、業者清掃の費用相場ものよくある質問

  • Q. 仏壇掃除で使用可能な洗剤の種類は?

    仏壇掃除で洗剤を使用するのは避けましょう。洗剤を使用すると、仏壇の塗装が剥げたりカビが繁殖したりする可能性があります。汚れがひどい場合は、業者清掃を検討しましょう。

  • Q. 仏具を移動させると元に戻せるか不安!対処法は?

    仏壇を徹底洗浄するには、仏具を別の場所に移動させる必要があります。元に戻せるか不安な場合は、取り外す前に仏壇全体の写真を撮りましょう。写真を参考にしながら、元の場所に配置できます。

  • Q. 仏壇掃除業者に清掃以外で依頼できることは?

    仏壇掃除業者には、金箔張替えや金具メッキ修復、漆再塗装なども依頼可能です。ただし、業者によって対応範囲が異なります。費用相場も異なるため、見積もりを依頼して詳細を確認しましょう。

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