2024.10.06 2024.10.06
この記事では、賃貸の水漏れで引越し費用は請求可能かについて徹底解説します。
水漏れが起きて生活に支障をきたす場合、引越しを検討する方も少なくありません。水漏れの原因によっては、大家さんが引越し費用を負担してくれることも。費用負担を減らしたいなら、大家さんに請求可能なケースを確認しておくことが重要です。
記事内では、水漏れしやすい場所や予防策も詳しくご紹介。新居での水漏れを予防したい方も、最後まで確認してくださいね!
目次
賃貸の水漏れで引越し費用は請求可能?
引越し費用が大家さんに請求可能かどうかは、水漏れの原因で変わります。
原因によっては、引越し費用が自己負担になる場合も。ここでは、引越し費用が自己負担・大家さん負担になるケースを確認しましょう。
故障原因が管理者にある場合は請求可能
住居の老朽化や管理不行き届きなど、水漏れの原因が管理者にある場合、引越し費用を負担してくれる可能性があります。
たとえば、蛇口のパッキンは約10年で交換しなければいけません。水道管も長年使用すると、経年劣化で老朽化して破裂するおそれも。管理者は定期的に確認して部品を交換するなど、快適に暮らせる環境を整える義務があります。
老朽化による水漏れは管理不行き届きに該当するので、引越し費用の請求が可能です。
新居の初期費用も請求できる場合がある
大規模な水漏れが発生した場合は、住み続けることが困難になるおそれがあります。
水漏れを報告したのに適切に対応してもらえなかった場合、新居の初期費用も損害賠償の範囲内と認められる可能性も。初期費用には、敷金礼金や前家賃、仲介手数料等が含まれます。
入居者には「善管注意義務」があります!善管注意義務とは、水漏れが発生した際に管理者に報告して注意を促す義務です。報告を怠った場合は、初期費用の請求は認められない可能性があります。
自分に過失がある場合は入居者負担
水漏れの原因が入居者にある場合、引越し費用は自己負担になる可能性が高いと考えらえます。
水漏れが入居者に過失があると判断されるのは、以下のようなケースです。
- 蛇口を開きっぱなしにしていた
- トイレに異物を流して詰まらせた
また、賃貸契約書に「小修繕に関しては自己負担」との記載がある場合、修繕費も自己負担になる可能性があるので気をつけてください。
賃貸の水漏れ修繕費は請求可能?【引越し費用以外】
水漏れが発生した場合、修繕費がかかります。
賃貸物件の修繕費は、管理者に支払い義務が生じるのが基本です。ただ、入居者に過失がある場合は修繕費が自己負担になることも。
ここからは、修繕費が自己負担・大家さん負担になるケースを確認しましょう。
大規模な水漏れトラブルが起きた場合
大規模な修理が必要な場合、物件の管理者が費用負担するのが一般的です。
ただし、入居者の過失であると認められた場合は自己負担になるので要注意。大規模な水漏れが起きた場合、修繕費が高額になる可能性があります。
老朽化や管理の不行き届きがある場合
老朽化や管理不行き届きと認められた場合、修繕費は管理者に請求できます。
修繕費を請求できるのは、入居者が快適に生活できる状態を維持する義務があるためです。自分の過失で水漏れが起きていない場合、その旨を管理者に報告して修繕費を請求しましょう。
賃貸で水漏れする場所【引越し費用を軽減できる】
水漏れしやすい場所は、以下の通りです。
- トイレ
- キッチン
- 洗面所
- 浴室
- 天井
- ベランダ
それぞれの概要を確認しましょう。
トイレ
トイレの水漏れは、以下の原因が考えられます。
- 排水管の詰まり
- 部品の劣化
- 給水設備の故障
トイレの水漏れでもっとも多く見られるのは、排水管の詰まりです。
排泄やトイレットペーパー等が排水管に詰まると、流れが悪くなって水が溢れてしまいます。便器やタンクのシーリングが破損していたり配管の接続部分に問題が起きていたりする場合も、水漏れが起こるので要注意です。
キッチン
キッチンの水漏れは、シンクや蛇口、排水管等の故障での発生が多い箇所です。
とくに、シンクは日常的に食材のカスや油が流れ込みます。長年使用し続けていると排水が悪くなり、水漏れが起こることも。排水管が劣化している場合、蛇口を閉めても水が止まらず、シンク下が水浸しになる可能性もあります。
洗面所
洗面所はキッチンや浴室に比べて排水量が少ないので、比較的水漏れは起きづらいです。
ただ、洗面所の蛇口や排水管が劣化すると水漏れを引き起こす原因に。とくに、洗濯機は水栓とホースを固定するビスが緩んで外れると、床が水浸しになることも。外出中に洗濯機を回していた場合は、水漏れに気づくのが遅れてしまい、被害が拡大した事例もあります。
浴室
水の使用量と排水量が多い浴室は、バスタブや排水口の劣化で水漏れが発生します。
浴室でよくあるのは、髪の毛や石鹸のカス等が排水管に詰まって水漏れするケースです。また、不注意によるミスも気をつけなければいけません。とくに、蛇口を回してお湯をためる浴槽の場合、目を離した隙にお湯が溢れることも。
結果的に階下やリビングが水浸しになり、近隣トラブルに発展する事例もあります。
天井
天井の水漏れは、雨漏りが主な原因です。
とくに、屋根や外壁の劣化が激しい場合、雨が降るたびに水漏れが発生することも。水漏れを防ぐには、屋根や外壁の修理が必要です。また、部屋と部屋の間を通る排水管が劣化して、天井から水漏れが起きる場合もあります。
天井からの水漏れは、電化製品に水がかかる可能性があります。テレビやパソコン等が故障する恐れがあるので、早急な対応が必要です。
ベランダ
ベランダの水漏れは、汚れや枯れ葉等が排水溝に詰まって起こります。
ベランダは、室内に比べて劣化が早い場所です。いつの間にか亀裂が発生し、水を流したときに階下への水漏れにつながることも。ベランダは、大量の水を使う想定で設計されていません。
水漏れを防ぎたいなら、ホースで水を撒いて掃除したりするのは極力避けるのが無難です。
賃貸の水漏れ対処法【引越しの費用負担を防ごう】
主な対処法は、以下の通りです。
- 大家さんや不動産会社に連絡する
- 被害を抑えるために応急処置する
- 水道会社に直接依頼するのもあり
それぞれの概要を確認しましょう。
大家さんや不動産会社に連絡する
入居者には、水漏れが発生したときに管理者に報告する義務があります。
水漏れの報告を怠った場合、引越し費用や修繕費の請求は認められない可能性があります。ちなみに、階下まで被害が拡大した場合は、入居者が損害賠償責任を負う羽目になることも。
水漏れした場合は、まず大家さんや不動産会社への報告をおすすめします。
被害を抑えるために応急処置する
管理者に報告したら、水漏れの被害を抑えるために応急処置を施しましょう。
主な対処法は、以下の通りです。
- 水漏れの発生元を確認する
- 水漏れ箇所にタオルを巻く
- 水滴をバケツで受け止める
- 床にビニールシートを敷く
- 止水栓や水の元栓を閉じる
水漏れの証拠として、原因箇所や被害箇所の写真を残しておくことも大切。
写真の証拠があると、自分の過失でないことを証明できるので賠償請求が通りやすいです。周囲の部屋に影響が拡大した場合は、事態が収拾してから謝罪するのがよいでしょう。
水道会社に直接依頼するのもあり
大家さんに連絡がつかない場合は、水道業者に直接依頼するのもひとつの方法です。
そのまま放置すると水漏れの被害が拡大し、近隣に迷惑をかける可能性があります。大家さんの連絡を待つより、直接水道業者に修理を依頼して事態を収拾させるのが先決です。
水漏れの原因が設備の経年劣化にあるなら、修繕費はすべて管理者が負担してくれます。
水道業者の連絡先は、水回り設備に貼られたシールに記載されているので確認してみましょう!
賃貸の水漏れで大家と引越し費用トラブルに発展も【相談先】
主な相談先は、以下の通りです。
- 消費者センター
- 国民生活センター
それぞれの概要を確認しましょう。
消費者センター
消費者センターは、消費生活に関する相談や苦情を受け付ける機関です。
主な業務は、以下の通り。
- 消費生活に関する相談や苦情の受付
- 消費生活に関する知識の普及
- 暮らしに役立つ情報の提供
- 消費者教育の推進
- 消費者被害の相談
専門相談員が公正な立場で相談に乗り、紛争解決や情報提供など幅広い問題に対応しています。賃貸トラブルにおいても、第三者の立場として専門的なアドバイスをもらえるので役立つはず。
各自治体が設ける「消費生活相談窓口」に相談してみましょう。
国民生活センター
国民生活センターは、国民生活の安定や向上を目的に、消費者問題に取り組む行政法人です。
主な業務は、以下の通り。
- 消費者トラブルの相談
- 消費生活に関する情報の収集・分析・提供
- 被害の未然防止や拡大防止を目的とした商品テスト
- 消費者に注意喚起を促す情報の提供
国民生活センターでは、全国の消費生活センターと連携して相談を受け付けています。全国に窓口があるので、事前に予約すれば対面での相談も可能です。
消費者センターと異なり、土日祝日も利用可能なのでいつでも相談できます。
賃貸の水漏れ予防策【引越し費用の自己負担回避】
主な予防策は、以下の通りです。
- 水回りを定期的に確認する
- 個人賠償責任保険に加入する
- 水をこぼしたらすぐに拭き取る
それぞれの概要を確認しましょう。
水回りを定期的に確認する
水漏れを予防するには、定期的な確認が必須です。
蛇口のパッキンが劣化していないか、バルブが緩んでいないかを定期的に確認します。問題が見られる場合は、管理者に報告して修理してもらえれば、劣化による水漏れを回避可能です。
入居時から水の流れが悪い場合は、早めに管理者に報告して様子を見てもらいましょう。
個人賠償責任保険に加入する
賃貸マンションやアパートの場合、自分に非がない水漏れは火災保険等で修繕費を負担してくれます。
ただし、自身の過失で水漏れが発生した場合、大家が加入する火災保険は利用できません。修繕費が自己負担になる場合もあるので、個人賠償責任保険に加入しておくのがおすすめです。
個人賠償責任保険に加入しておけば、万が一の際も自己負担額を軽減できます。
水をこぼしたらすぐに拭き取る
普段の生活で床に水をこぼしたら、すぐに拭き取ることが大切です。
水には雑菌が含まれている場合があり、そのまま放置するとカビや腐敗の原因になることも。下の階にまで水漏れ被害が及んだ場合は、損害賠償請求の対象になる可能性があります。
水漏れの被害が拡大しないように、すぐに拭き取ることを徹底しましょう。
賃貸での水漏れ原因が管理者にある場合、引越し費用は請求可能!
今回は、賃貸の水漏れで引越し費用は請求可能かについて徹底解説してきました。
賃貸で水漏れが起きたとき、その原因が管理者にある場合は引越し費用を請求できます。ただ、新居の初期費用まで負担してくれないケースが大半です。費用を抑えたいなら、料金が安い引越し業者を探しましょう。
業者選びに迷うなら、業者との出会いをサポートしてくれる「セーフリー」を活用しましょう。複数の業者に見積もりを依頼すれば、料金を比較検討できます。気になる業者を見つけたら、まずは無料見積もりを!
賃貸の水漏れで引越し費用は請求可能?修繕費や初期費用も負担してくれる?のよくある質問
-
Q. 大家さんが引越し費用の支払い拒否!対処法は?
A.引越し費用の支払いを拒否された場合、消費者センターや国民生活センターなど各種機関に相談しましょう。なお、管理会社を管轄する都道府県の窓口に相談するのもおすすめです。
-
Q. 初期費用は大家さんが全額負担してくれる?
A.大規模な水漏れで引越しを余儀なくされた場合は、新居の初期費用も損害賠償の対象となる可能性があります。ただし、新居の家賃までの全額請求はかなり困難です。
-
Q. 水漏れで家財が被害を受けたときの補償は?
A.水漏れの原因が管理者にある場合は、被害を受けた家財の補償を受けられる可能性があります。また、天井の雨漏りが屋根や外壁等の劣化と認められた場合は、専門業社に依頼した調査費用も損害賠償として請求できます。
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