テンがふんしているとき

テン(貂・てん)のふんの特徴は?【間違えやすい害獣との見分け方から対策まで】

2023.11.07 2023.11.07

害獣の一種であるテン(貂・てん)のふんは、発見次第すぐに処理しましょう放置すると、住宅や家族に被害が及ぶ可能性が高いです。

「家周辺にテンのふんらしきものがある…」
「てん?か何かの害獣の糞があるけど、正しい捨て方ってあるの?」

といった悩みを抱えている方に向けて、本記事ではテンのふんの正しい処理方法について解説しています。対策方法についても紹介しているため、ぜひ最後までチェックしてみてください。

テンのふんの特徴は?【間違えやすい害獣との見分け方】

テンのふんだと判断するには、まずふんの特徴を知るところから始めましょう。発見したふんが以下の特徴に当てはまれば、テンのものである可能性が高いです。

大きさ:1cm程度
形状:細長い
色:黒っぽい
臭い:強い
特徴:ため糞の習性がある/動物や昆虫の一部が混ざっている/水分でしっとりしている

まず大きさに注目すると、テンのふんは1cm程度であり、形状は細長く、色は黒っぽいです。また、特有の強い臭いがあり、水分を含んでいるため、しっとりとした質感が特徴です。

さらに、テンは他の動物や昆虫の残骸を食べることから、ふんには動物の毛などが混ざっていることが多いです。

そして、テンは特定の場所に集中してふんをする「ため糞」の習性があるため、同じ場所に何度もふんをすることがあります。ふんの量が多い場合は、テンが生息している可能性があると考えられます。

イタチや他の害獣との違い

テンのふんが他の害獣のふんとどのように違うのか、比較してみましょう。

テン アライグマ タヌキ ハクビシン イタチ
大きさ 1cm程度 5cm〜20cm程度 2cm〜3cm程度 5cm〜15cm程度 6mm程度
形状 太い 食べ物によって変わる 丸っこい 細長く丸みを帯びている 細長い
黒っぽい 黒/茶色/黄土色など 黒/茶色/黄土色など 黒っぽい
臭い 強い 非常に強い 非常に強い 強くない 非常に強い
特徴 ため糞
動物や昆虫の一部が混ざっている
水っぽくしっとりしている
ため糞
動物や昆虫の一部が混ざっている
ため糞
果実の種や野菜のかけらが混ざっている
ため糞
果実の種や野菜のかけらが混ざっている
ため糞
果実の種や野菜のかけらが混ざっている
水っぽい

 

アライグマやたぬき、ハクビシンのふんは、テンのふんと比べて大きいため、見分けがつきやすいかもしれません。見分けるのが難しい害獣は、イタチです。

テンのふんとイタチのふんは、大きさや特徴に大きな違いがありません。どちらのふんであるか、見分けて対策するには、駆除業者への依頼が確実な方法といえます。

テンのふんはどうやって処理する?手順を解説

テンがふんの最中

テンのふんだと分かった時点で、早急に処理していきましょう。自力で掃除する場合は、以下のステップを参考にしてください。

①掃除用具を準備する

テンのふんを安全かつ衛生的に処理するには、まず掃除用具の準備が必要です。何を用意するかは、以下のリストを確認してください。

・肌を露出させない服装
・ゴム手袋
・マスク
・保護メガネ
・ほうき
・ちりとり
・雑巾
・新聞紙
・ごみ袋
・殺菌スプレー
・消臭剤

掃除の際は、ふんの病原菌から身を守るため肌を露出させない服装、ゴム手袋、マスク、防護メガネを装着します。ぞうきん、ほうき、ちりとり、新聞紙やビニール袋などは、ふんの掃除に必要です。

また、殺菌スプレーや消臭剤はふんの掃除後に使用するため、忘れずに用意しておきましょう。

②ふんを処理する

ふんを処理する際は、ほうきとちりとりを使って慎重にふんを集めます。取りこぼさないように注意しながらビニール袋に入れ、密封します。

床にこびりついているふんは、水を吹きかけて柔らかくした後、新聞紙でこすって落とします。ビニール袋に入れたふんは、燃えるごみとして処理しましょう。また、掃除に使用した道具も、全て処分するようにしてください。

③ふんがあった場所を消毒する

掃除が終わったら、ふんがあった場所を消毒します。水を含ませたぞうきんで拭いた後、全体的に殺菌スプレーを吹きかけて菌を除去します。見えない部分にも、ふんから発生した菌が充満している可能性があるため、空間全体にまんべんなく吹きかけることが大切です。

掃除後に臭いが残っているようであれば、消臭剤を置くなどして対策しましょう。

テンのふんは放置NG?危険と言われる【2つの理由】

テンがふんする前

テンのふんを発見したら、そのまま放置するのはNGです。テンのふんは人体や住宅に被害をもたらし、より大きな事態に発展してしまうことが考えられます。

具体的にどのような被害があるのか見ていきましょう。

人体への被害

テンのふんに含まれるアンモニアや、その他の有害物質は悪臭の原因となるだけでなく、直接触れることによって食中毒などの感染症を引き起こすリスクがあります。

また、ふんには多くの細菌や寄生虫が含まれており、これらが空気中に拡散することで、アレルギー反応を起こすなどの健康被害につながります。ダニやノミの発生源となることもあり、かゆみや刺激に悩まされることも少なくありません。

住宅への被害

住宅への被害としては、テンはため糞の習性があるため、糞尿が集中することで天井裏や床板が腐食し、天井が落下する危険があります。さらに、ふんが放つ強烈な臭いは生活空間にも影響を与え、不快感が続くでしょう。

テンのふんはどうやって対策する?効果的な方法

テンがふんしたあと

テンのふんを対策するには、テン自体を寄せ付けない環境にしなければいけません。自力で起こせる行動として、以下4つを押さえておきましょう。

  • 害獣対策アイテムを活用する
  • 家周辺を綺麗に保つ
  • 侵入経路を塞ぐ
  • 駆除業者に依頼する

害獣対策アイテムを活用する

テンを効率よく追い払うためには、害獣対策アイテムの活用を検討しましょう。市販されている超音波装置や、強い光を放つライトをテンが出没する場所に設置することで、テンを遠ざけることができます。

ただし、長期的に仕掛けるとテンが慣れてしまう可能性があるため、超音波の周波数を変える、光の点滅パターンを変えるなどして、慣れを防ぐ工夫が必要です。

また、テンが嫌がる臭いを放つ忌避剤を組み合わせてみても良いでしょう。

家周辺を綺麗に保つ

テンは、自分の糞や尿の臭いを頼りに居場所を覚える習性があります。そのため、テンがいなくなった後は、早急にその痕跡を消し去ることが大切です。糞や尿を徹底的に掃除し、消毒を行うことで、テンが再び戻ってくるのを防ぐことができます。

また、食べ物や生ごみの放置は、テンをはじめとするさまざまな害獣を引き寄せる原因となります。そのため、放置せずに常に家の中や周辺を清潔にしておきましょう。

侵入経路を塞ぐ

テンが家の中に侵入するのを防ぐには、侵入経路となる隙間や穴をしっかりと塞ぐことです。屋根裏や天井裏への入口、換気口、破損した窓など、テンが侵入するであろう全ての場所を、パテや金網などで塞ぎましょう。

駆除業者に依頼する

自力での対策が困難である場合や、すでにテンによる被害が深刻な場合は、専門の駆除業者に依頼するのが最善の方法です。プロの技術と経験をもつ駆除業者は、テンの生態を熟知しているため、迅速かつ確実にテンを家から追い払い、再発防止策を講じることができます。

テンのふんは処理OKでもテン自体は駆除NG!

テンがふんするところ

テンのフンは自力で処理することができますが、テン自体の捕獲や駆除は、自分で行うことは法律によって禁止されています。テンを含むイタチやハクビシンなどの害獣は、鳥獣保護管理法で保護されているからです。

そのため、テンを駆除したい場合は、自治体への申請が必要であり、許可が下りたら駆除が可能となります。手間を避けたい方や確実な対策を求める方は、法律に従って駆除する専門業者に依頼しましょう。

テンのふん掃除と対策は駆除業者に任せよう

テンがふんするとき

テンのふんを放置することで、さまざまな被害を受ける可能性があるとお分かりいただけたでしょうか。もし家の中や周辺に、テンのふんが確認できたら、すぐに処理して対策しましょう。

「記事を読んだけど、テンのふんか分からなかった…」「一人でできるか不安…」といった方は、駆除業者に依頼してみてください。

テン(貂・てん)のふんの特徴は?【間違えやすい害獣との見分け方から対策まで】のよくある質問

  • Q. テンのふんは臭う?

    テンのふんは強い悪臭を発生します。

  • Q. てんとイタチの糞の見分け方は?

    テンとイタチのふんは大きさが異なり、テンのふんが若干大きいです。