2024.08.03 2024.09.03
マンションの一室にコンセントを増設する場合、ご家庭の判断だけでは工事を進められません。必ず管理会社やオーナーの許可が必要です。
この記事では、マンションにおけるスムーズなコンセント増設の流れについて解説します。コンセントの数を増やしたい際は、以下を参考に工事依頼を進めてみましょう!
目次
マンションでコンセントを増設する際の注意点
マンションでコンセントを増設する際の注意点は、以下の3つです。
- コンセントの増設にはオーナーの許可が必要
- 壁に穴をあける工事は避けるべき
- 電気容量が増えるとブレーカーが落ちるリスクが高まる
トラブルを避けるために、上記の注意点をしっかり把握しておきましょう。
コンセントの増設にはオーナーの許可が必要
マンションでコンセントを増設するためには、必ずオーナーの許可が必要です。
無断でコンセントの増設を行うと、契約違反となり強制退去させられる可能性があります。また、退去時に原状回復を求められる可能性が高く、多額の費用負担が発生するケースもあるでしょう。
トラブルや多額の費用負担を避けるため、コンセント増設時はまずオーナーに相談しましょう。
オーナーへの許可の取り方としては、電話やメールではなく直接相談するのがおすすめです。コンセントの差込口を増やすだけであれば許可されやすいですが、壁に穴をあける工事の場合は断られる場合が多くなっています。
資格を持った業者の見積もり書や資格証明書を事前に用意して、オーナーの信頼を得られやすい状況を作りましょう。
壁に穴をあける工事は避けるべき
コンセントの差込口を増やすだけではなく、壁に穴をあける工事は避けるのが無難です。
壁の中にある配線を傷つけてしまい、追加の工事が必要になる可能性があります。マンションでは、壁の中にインターネットやテレビの配線が通っていたり、電気配線が直接埋め込まれていたりするケースが多いです。
追加の工事で余分な費用をかけないためにも、壁に穴をあける工事は避けましょう。
電気容量が増えるとブレーカーが落ちるリスクが高まる
コンセントを増設すると、電気容量が増えることで規定以上の電流が流れてしまい、ブレーカーが落ちるリスクが高まります。
現在の配電盤やブレーカーの容量で不足する場合は、追加や交換工事が必要になり、コンセント増設以外で費用がかかってしまいます。
ブレーカー落ちを防ぐ方法は、主に以下の2つです。
- 使用する電化製品や電力需要に合わせた仕様のコンセントを選ぶ
- アンペア数を変更する
ただし、アンペア数を変更する際は、オーナーからの許可が必ず必要です。勝手な判断で進めてしまうのはやめましょう。
マンションでコンセントを増設する3つの方法
マンションでコンセントを増設する方法は、主に以下の3つです。
- コンセントの差込口を増設する
- 既存の電気配線を分岐させる
- 分電盤から専用配線を引く
それぞれの特徴や相場価格を考慮して、自分に合ったコンセントの増設方法を実践してみましょう。
コンセントの差込口を増設する
マンションでコンセントを増設する際に最も簡単かつ費用が安いのは、コンセントの差込口を増設する方法です。
また、新しいコンセントに内部配線をつなぎ変えるだけなので、時間もかかりません。
ただし、この方法では、使える電気の量は増設前と同じなため、電子レンジ・エアコン・冷蔵庫など消費電力が多い家電を使うとブレーカーが落ちる可能性があります。
電気工事業者に相談する際は、主に使用する家電がどのくらいの消費電力かを事前に伝えられるとベストです。
既存の電気配線を分岐させる
コンセントを増設するためには、既存の電気配線を分岐させる方法があります。
一つの回路につなげられるコンセントは約4〜5個であり、それ以下であれば追加可能です。
しかし、差込口を増設する方法と同様に、使える電気の量が増えるわけではないため、家電によっては使えない、ブレーカーが落ちてしまう可能性もあるでしょう。
分電盤のブレーカーが落ちやすい状況なら、行うべき工事ではありません。工事業者にしっかり確認してもらうのが良いでしょう。
分電盤から専用配線を引く
分電盤から専用配線を引く方法でも、コンセントの増設は可能です。
この方法は、エアコンや電子レンジなどの消費電力が大きい家電を使ったり、冷蔵庫を継続的につなげておいたりする際におすすめです。
分電盤に空きがない場合は、増設するコンセントまで配線を引くだけでも問題ありません。
また、古い住宅やマンションでは、新しくブレーカーを設置したり、分電盤を交換したりして使える電気量を増やす工事も需要があるため、検討すると良いでしょう。
【マンションでも】コンセント増設には電気工事の資格が必要
マンションのコンセント増設には、電気工事の資格が必要であり、個人でDIYすることはできません。
電気工事士法の第三条第二項には、以下のように記されています。
第一種電気工事士又は第二種電気工事士免状の交付を受けている者(以下「第二種電気工事士」という。)でなければ、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業(一般用電気工作物等の保安上支障がないと認められる作業であつて、経済産業省令で定めるものを除く。)に従事してはならない。
引用元:e-Gov法令検索「電気工事士法-第三条第二項」
コンセント増設工事は簡単そうに思う方が多いと思いますが、感電や火災、漏電などの危険性があります。
また、無資格者が行った工事で事故が発生した場合、保険が適用されない可能性もあるため、絶対に個人の判断で行うのはやめましょう。
マンションでコンセントを増設する際の費用
マンションでコンセントを増設する際の費用は、工事内容や状況によってまったく異なります。
本記事で紹介している、マンションでコンセントを増設する3つの方法にかかる費用は、以下のとおりです。
- コンセントの差込口を増設する:約5,000~10,000円
- 既存の電気配線を分岐させる:約10,000~15,000円
- 分電盤から専用配線を引く:約15,000~20,000円
また、配線の距離が長いと、天井裏への配線や内装工事が追加で必要になるため、費用が高くなるでしょう。
その他にも、隠ぺい配線にしたり、新規で200Vのコンセントを設置したりする場合も、基本的に費用は高くなります。
マンションでコンセントを増設する際におすすめの場所
マンションでコンセントを増設する際におすすめの場所は、以下の3つです。
- 洗面所や脱衣所
- クローゼットなどの収納場所
- ダイニング
場所によっておすすめの家電も変わってくるので、使いたい家電を考えながら見ていきましょう。
洗面所や脱衣所
洗面所や脱衣所は、コンセントを増設する際におすすめの場所です。
出かける前の準備時やお風呂から上がった後などに、多くの小型家電を使う洗面所や脱衣所はコンセントが不足しがち。
洗面所や脱衣所にコンセントを増設すると、普段使いの電動歯ブラシやドライヤーだけでなく、冬場のヒーターや夏場の扇風機なども使えるでしょう。
洗面所や脱衣所で快適に過ごすために、コンセントを増設するのがおすすめです。
クローゼットなどの収納場所
クローゼットなどの収納場所にも、コンセントの増設はおすすめです。
掃除機などの家電製品をしまっておく収納場所にコンセントがあれば、充電しながら収納できます。
そのため、使いたい時に充電がないといった事態が起こりにくいです。コンセントを増設する場所を悩んでいる方は、クローゼットなどの収納場所に設置してみると良いでしょう。
ダイニング
食事や家族団らんの時間を快適にしたいなら、ダイニングにコンセントを増設すると良いです。
家族が集まるダイニングキッチンでは、スマホの充電や電気ケトル、トースターなど使用する家電はさまざまです。それらの家電を使うたびに、コンセントを抜き差しするのは手間がかかってしまいます。
ダイニングにコンセントを増設して、家族みんなが快適に過ごせる空間にできるといいでしょう。
マンションでコンセントを増設する際は業者選定も慎重に!
マンションにコンセントを増設する際は、オーナーの許可を得て適切に進めていきましょう。許可がとれたら、資格を所持している業者に依頼してください。
業者に依頼する際は、条件を絞り込んで納得の業者が見つかる
セーフリーをご活用ください。いくつかの業者から見積もりをとって比較してみると相場感もつかめていいでしょう。お近くの業者を見つける際にも大変便利ですので、ぜひお役立てください。
マンションのコンセント増設は可能?許可の取り方や具体的な流れを解説のよくある質問
-
Q. マンションでコンセントを一つ増やすのに費用はいくら位かかりますか?
A.状況によって異なりますが、約5,000~20,000円です。
-
Q. マンションでコンセント増設が認められないことはありますか?
A.賃貸物件では許可がおりない場合があります。
-
Q. コンセントを自分で増設するのに資格は必要ですか?
A.コンセントの増設には電気工事の資格が必要なので、DIYではできません。
コンセント工事の
地域からおすすめ業者を探す
コンセント工事の関連記事
-
床コンセントのデメリットとは?メリット弱点徹底比較!【スマートな解消方法も解説】
-
電気自動車(EV・BEV)の充電用コンセントを後付けする際の費用相場と注意点
-
コンセントがゆるいときの原因と対処法【ゆるゆる!すぐ抜ける場合も】
-
2階にエアコン用コンセントを増設する際の費用は?【相場や追加工事料金について解説】
-
コンセント差し込み口が割れた/壊れたらどうする?修理費用や応急処置を徹底解説!
-
200Vのコンセント交換完全ガイド!100V→200V工事の費用相場も徹底解説
-
コンセントが焦げた際の対処法とよくある原因!危険な火花や放置のリスクも解説
-
壁の中を通してコンセントを増設する方法【配線工事の費用相場や安く抑えるコツも】
-
IHに切り替えるにはコンセントが必要?工事の流れや費用目安を解説
-
コンセントの高さには適切な位置がある?【部屋別・用途別に徹底解説】