キッチン換気扇

キッチン換気扇の掃除を自分でするには?具体的な方法や手順を解説

2023.09.03 2023.09.03

キッチンの換気扇は、内部のファンやフィルター、前面パネルやレンジフードなど、複数のパーツによって構成されており、それぞれ適切な掃除方法が異なります。

そんな複雑な換気扇を自分で掃除するなら、あらかじめ正しい方法や必要な道具を理解しておく必要があるでしょう。

この記事では、キッチン換気扇の掃除を検討している方に、おすすめの洗剤から掃除手順まで詳しく解説します。

この記事さえ読み込めば、キッチンの換気扇をピカピカにできるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。

キッチン換気扇の掃除は難しい?ピカピカにする方法・手順!

キッチン換気扇の掃除スプレー

まずは、キッチン換気扇を自力で掃除する手順から解説します。

おおまかな手順は下記の通りです。

  1. 電源を抜く
  2. 換気扇のパーツを外す
  3. ファンをつけ置き洗いする
  4. その他のパーツを水洗い
  5. 換気扇の表面の汚れを拭き取る
  6. パーツを元に戻す

手順ごとに詳しく見ていきましょう。

①電源を抜く

掃除の前にはキッチン換気扇の電源を落とし、コンセントを抜いてください。電源の位置がわからない場合には、ブレーカーを落としてから作業を始めましょう。

②換気扇のパーツを外す

換気扇の着脱可能なパーツは、主に整流板・フィルター・オイル受け(吸込口)・ファン・内面パネルから成っています。

まずは整流板を外しましょう。整流板はネジやマグネット、レバーで固定されています。固定方法によって外し方は異なりますが、完全に脱着できるタイプがほとんどです。

整流板に続き、フィルターとオイル受けを外します。どちらもスライド式タイプが多く、奥や手前に押すようにし、本体の溝から取り外します。

最後に、内部のファン(換気扇本体)を取り外します。一般的なファンは、「シロッコファン」と「プロペラファン」に分かれています。取り外す際には、内部の形状を確認してください。

  • シロッコファン:円柱型のファン。中央にあるボタンを押し、ファン本体を換気扇から引き抜く。ベルマウス(ファンの手前にあるリング状の縁)がある場合には、先に取り外す。ナットで固定されているタイプは、固定ネジを外して本体を引き抜く
  • プロペラファン:羽根型のファン。中央の固定ネジを回してプロペラ部分を引き抜く

③ファンをつけ置き洗いする

取り外したファンは、用意した洗浄剤でつけ置き洗いします。バケツや風呂桶を用意し、45℃〜50℃程度のお湯で満たします。バケツや風呂桶がない場合には、シンク内部にゴミ袋を敷いて代用しましょう。

お湯の中に洗浄剤を混ぜます。選択する洗浄剤(上述)はお好みで構いませんが、つけ置きの際には各用法容量を守って使用してください。

ファンを入れ、60分~〜120分程度放置しましょう。つけ置き後、水で洗い流し、残った汚れをスポンジなどで落とします。水気を拭き取り、よく乾燥させてください。半日程度は日干しすると良いでしょう。

つけ置きの際に使用する洗浄剤の分量目安

  • 洗剤や漂白剤:各用法容量に準ずる。曖昧な場合には、ファンに満遍なくかける
  • 重曹及びセスキ炭酸ソーダ:お湯1リットル辺り大さじ3杯程度
  • オキシクリーン:お湯い1リットル辺り付属スプーン一杯程度

④その他のパーツを水洗い

整流板やフィルター、オイル受けなど、取り外したパーツは、洗浄剤を使用して水洗いしましょう。汚れを落とした後には、水気を拭き取り、よく乾燥させてください。

⑤換気扇の表面の汚れを拭き取る

パーツの洗浄の後には、キッチン換気扇の表面や内部の汚れを落とします。洗浄剤(一般的な中性洗剤なども使用可能)を使用して、汚れを丁寧に拭き取ってください。

表面の頑固な汚れには、重曹ペーストが有効です。重曹ペースト(重曹と水を混ぜてペースト状にしたもの)を汚れている部分に塗ります。30分〜60分待ち、ペーストを剥がして水拭きしてください。

⑥パーツを元に戻す

取り外した時とは逆の手順でパーツを取り付けます。取り付け前には、パーツの水気を確認しましょう。パーツに残っている水分は、カビやサビの原因になります。

キッチン換気扇掃除におすすめの洗浄剤

キッチン換気扇の掃除道具

キッチンの換気扇掃除に使用できる洗浄剤は様々です。洗浄剤は液性別に「酸性」「中性」「アルカリ性」の3種に分かれており、効果を発揮する汚れは異なります。

キッチン換気扇を汚す主な原因である油汚れには、アルカリ性や中性の洗浄剤が最適です。以下に、おすすめの洗浄剤をご紹介します。

換気扇専用洗剤

換気扇やキッチン周り専用の洗剤は、これから購入するなら最も確実な選択肢です。換気扇やキッチン汚れに適した洗浄剤として作られているので、掃除が苦手な人でも簡単に換気扇掃除をこなせるでしょう。

キッチン用クリーナー・台所用漂白剤

キッチン用クリーナーの代表的な製品には、マジックリンやキッチンハイターなどが挙げられます。キッチン周辺にこびりついた油汚れ全般に効果的な製品です。

キッチン換気扇パーツのつけ置き洗いには、丸ごと除菌・漂白・消臭可能な台所用漂白剤が有効です。高い洗浄力で、こびりついた油汚れに対応できます。

セスキ炭酸ソーダ水

洗浄剤を使用しない方法では、電気分解された水に重曹と炭酸ナトリウムが配合されたセスキ炭酸ソーダが有効です。アルカリ性成分で構成されており、キッチン換気扇の油汚れ落としに効果を発揮します。

セスキ炭酸ソーダ水は製品化されていますが、自作も可能です。

セスキ炭酸ソーダ水の作り方

  • 水とセスキ炭酸ソーダを準備する
  • 100mlの水に1gのセスキ炭酸ソーダを混ぜる

重曹

重曹の使用も効果的です。セスキ炭酸ソーダほどの洗浄力は期待できませんが、環境に優しい成分で構成されています。

キッチン換気扇の掃除以外にも、浴室やトイレ掃除、生ゴミの消臭など、様々な用途に使用可能な点もうれしいポイントです。

重曹水スプレーの作り方

  • 重曹と水を準備する
  • 250mlの水に大さじ一杯程度の重曹を混ぜる

クエン酸(重曹・セスキ炭酸ソーダと併用)

クエン酸と重曹を併用する方法です。油汚れは酸性であり、アルカリ性汚れに強いクエン酸単体ではほとんど効果を発揮しません。

ただし、水垢などアルカリ性の汚れには効果的であるため、重曹やセスキ炭酸ソーダと併用すれば幅広い汚れに対応可能です。

酸素系漂白剤

衣類のシミや汚れを漂白・消臭するための酸素系漂白剤の中には、キッチンやトイレ、浴室などにも使用可能な製品があります。

中でも、オキシクリーンは弱アルカリ性であり、キッチン換気扇の掃除にも効果的な製品です。漬け置き洗浄にも対応しているため、換気扇のパーツを問わず使用可能です。

中性洗剤

アルカリ性の洗浄剤がない場合には、中性洗剤を使用しましょう。アルカリ性洗浄剤に比べて洗浄効果は落ちますが、刺激が少なく、様々な部位や素材に使用できます。

キッチン換気扇掃除に使用する道具

キッチン換気扇の掃除道具

キッチン換気扇の掃除に必要な道具をまとめました。どれも簡単に手に入る道具ばかりですので、掃除の際には参考にしてください。

洗浄剤関連 掃除用具関連 あると便利なグッズ関連
換気扇専用洗剤
キッチン用クリーナー
台所用漂白剤
セスキ炭酸ソーダ
重曹
クエン酸
酸素系漂白剤
中性洗剤
雑巾・タオル
スポンジ
ゴム手袋
マスク
ゴミ袋
バケツ・桶などの容器類
ブラシ類
スプレーボトル
マイクロファイバークロス
新聞紙・広告

キッチン換気扇を掃除する際の注意点5つ

キッチン換気扇の掃除ポイントを示す女性

キッチン換気扇を自力で掃除する際には、知っておかなければならないポイントがあります。

掃除前に、以下5点を把握しておきましょう。

キッチン換気扇の素材や材質を確認する

キッチン換気扇には油汚れが付着しやすく、アルカリ性の洗浄剤が有効です。ただし、素材や材質によっては、アルカリ性洗浄剤が使用できない事例があります。

換気扇やキッチン周辺に使用されるアルミは、アルカリ性洗浄剤によって変色するリスクがある素材です。また、キッチンフードやフィルターも、材質によって塗装が剥げてしまう可能性があります。

アルカリ性洗浄剤は、洗浄力の強さ故に汎用性が低いというデメリットがあります。アルカリ性洗浄剤の使用に不安を感じる場合には、中性タイプの洗浄剤を使用しましょう。

キッチン換気扇直下のコンロを保護する

換気扇の表面や内部を掃除する際には、使用している洗浄剤がコンロに垂れる恐れがあります。あらかじめコンロ部分を養生し、液だれに備えてください。

掃除前にはコンセント・ブレーカーを落とす

キッチン換気扇を分解する際には、換気扇本体やパーツに触れなければなりません。安全性を確保する意味で、掃除前には必ずコンセントを抜き、ブレーカーを落としましょう。

怪我や事故に注意する

一般的なキッチン換気扇は、天井付近の高い位置に設置されています。パーツの取り外しや取り付けの際には、安全確保に努めてください。

無理な掃除をしない

キッチン換気扇の内部パーツを着脱するためには、相応の手間が必要です。自力でのキッチン換気扇掃除に不安を感じる場合は、無理な掃除は控えましょう。

賃貸物件でのキッチン換気扇掃除について

賃貸物件のキッチン換気扇

賃貸物件におけるキッチン換気扇掃除は、入居者の責任です。掃除を怠っていた場合には、退去時に掃除に必要な費用を請求される可能性(敷金の範囲内で収まる場合もあり)があります。

賃貸物件には現状回復義務があり、キッチン換気扇もその範疇です。余計な費用負担を回避するためには、定期的な掃除をおすすめします。

ただし、掃除によって換気扇に破損や故障が生じた場合には、修理費を自己負担しなければなりません。

換気扇の形状が見慣れない時や、分解や作業方法が曖昧な場合の無理は禁物です。

できる範囲のお手入れに留め、掃除は業者に依頼しましょう。

キッチン換気扇掃除のおすすめ頻度

キッチンにある換気扇

キッチンの換気扇内部や周辺には、少しづつ汚れが堆積しています。蓄積した頑固な汚れは簡単に除去できません。

そのため、キッチン換気扇を清潔に保つためには、3か月〜半年に一度の分解掃除が肝心です。

換気扇の中には、お手入れの目安を表示してくれるランプや表示が備わっているモデルがあります。掃除の際には、基準にすると良いでしょう。表面や手の届く範囲の掃除は、日常的に実践してください。

キッチン換気扇の本格的な掃除は専門業者へ

掃除業者の男性

キッチン換気扇を清潔に保つためには、定期的な掃除が肝心です。正しい方法と手順に従えば、自力での掃除も難しくはないでしょう。

ただし、自力掃除には相応のリスクが伴います。故障や破損、事故や怪我など、少しでも不安を感じる場合はもちろんのこと、賃貸物件で失敗が許されない場合には、専門業者への依頼がおすすめです。

キッチン換気扇の掃除を専門に扱う業者であれば、自力では難しい掃除も請け負ってくれます。キッチン換気扇だけでなく、エアコンや浴室、トイレや窓など、様々な箇所の掃除にも対応可能です。

キッチン換気扇の掃除を検討している際には、専門業者へ依頼してみてはいかがでしょうか?

キッチン換気扇の掃除を自分でするには?具体的な方法や手順を解説のよくある質問

  • Q. キッチン換気扇の中身はどうやって掃除するんですか?

    換気扇は自力で分解可能です。内部部品を取り外し、個別に掃除しましょう。

  • Q. キッチン換気扇の表面の汚れの取り方を教えてください。

    アルカリ性の洗浄剤を使用してください。ただし、アルミ素材や塗装が剥がれやすい素材には、中性洗剤がおすすめです。

  • Q. 十分に取れないキッチン換気扇の汚れはどうすればいいですか?

    取り外せるパーツは、洗浄剤につけ置きする方法がおすすめです。
    取り外せない部分は、素材や材質に注意し、アルカリ性洗浄剤を使用してください。