2024.12.09 2024.12.09
この記事では、お墓の引越し方法や移動手順について徹底解説します。
近年は、「墓地が遠くてお墓の管理が大変」「墓参りの出費がかさむ」などの理由で改葬を検討する方が増えています。また、「遠方への住まいの引越しで墓石移動・撤去や墓地変更しておきたい」といったケースもあるでしょう。
改葬は、墓地、埋葬等に関する法律を守って移動しないと罰則が科される場合も。役所で改葬許可証の取得も必要なので、事前の確認が必須です。
記事後半では、墓石解体・撤去費用や購入代など改葬にかかる各種費用相場もご紹介。お墓の移動や墓地の変更を検討している方は、ぜひお役立てください。
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目次
お墓の引越し方法は4つ【改葬では石碑と遺骨のみ移動可能】
「お墓の引越しは良くない?」といったネットの声がありますが、墓地、埋葬等に関する法律を守れば改葬しても問題ありません。
お墓の引越し方法としては、一般的に以下のようなものがあります。
- 遺骨と暮石を一緒に移動
- 遺骨のすべてを移動
- 遺骨の一部分だけ移動
- 複数ある骨壷から一部を移動
それぞれの方法を詳しく確認しましょう。
遺骨と暮石を一緒に移動
遺骨と暮石を一緒に移動して改葬する方法があります。
現在の墓所は、暮石を移動させたあとに更地に戻すのが一般的です。暮石は重量があるので、移動は業者に依頼するのがおすすめ。
遺骨のすべてを移動
新しい墓地を購入した場合に用いられるのが、遺骨のすべてを移動する方法です。
すべての遺骨を移動する場合、取り出した遺骨を安置するための納骨場所を用意する必要があります。現在の墓所は更地に戻して、墓地の管理者に返還するのが一般的です。
遺骨の一部分だけ移動
骨壷の中にある一部の遺骨だけを、改葬先に移動させる方法があります。
いわゆる「分骨」と呼ばれる埋葬方法。一部の遺骨だけ移動させるので、現在の墓所はそのまま残すのが一般的です。暮石の経年劣化が激しい場合は、改葬をきっかけに石碑を新しいものに取り替える方もいます。
複数ある骨壷から一部を移動
複数ある骨壷から、一部だけを移動させる改葬方法があります。
先祖代々続くお墓の場合、顔も知らないような親族の骨壷が納骨されていることも。今あるお墓にそのまま残しておく遺骨と、改葬先に移動させる遺骨に分けて納骨します。
お墓の引越し手順【墓地、埋葬等に関する法律を破ると罰則あり】
お墓の引越し手順は、以下のとおりです。
- 寺院・霊園に連絡する
- 納骨先を決める
- お墓(墓石)を選ぶ
- 改葬許可証を取得する
- 遺骨を法要して取り出す
- お墓を解体・墓所を返還する
- 移転先のお墓に納骨する
それぞれの手順を確認しましょう。
1.寺院・霊園に連絡する
お墓を移動したい場合、現在利用している寺院や霊園の許可を取る必要があります。
許可を取る際に寺院や霊園に確認・伝えるべき内容は以下の項目です。
- 改葬したい旨を伝える
- 改葬先の情報を伝える
- 改葬希望日を伝える
- 必要な手続きを確認する
- 必要な費用を確認する
改葬に伴う費用や各種手続きは、寺院や霊園によって異なるので必ず確認しましょう。
また、お盆やお彼岸など寺院や霊園の繁忙期は混雑が予測されます。この時期に改葬したいと考えているなら、寺院や霊園には早めに連絡しておくことが大切です。
2.納骨先を決める
寺院や霊園で改葬の許可を得たら、次は納骨先を決めます。
納骨先にはさまざまな選択肢がありますが、以下の項目を考慮して選びましょう。
- 寺院・霊園の立地
- 寺院・霊園の規則
- 寺院・霊園の環境
- 暮石の管理費用
お墓参りの頻度が多い方は、自宅から近い場所や交通の便が良い場所を選ぶと便利。お寺や霊園によって異なりますが、暮石の管理費は2,000~2万円が目安です。
管理費を滞納するとお墓の使用権を取り消されてしまいます。無理なく払える金額のお寺や霊園を選びましょう!
3.お墓(墓石)を選ぶ
お墓を替えたい場合は暮石を選びましょう。
石材には、花崗岩や安山岩などさまざまな種類があります。それぞれの特徴を比較して、家族の希望にあうお墓を選びましょう。
人気が高い石材の特徴は、以下のとおり。
特徴 | |
---|---|
花崗岩 (かこうがん) |
人気が高い石材。御影石と呼ばれており、産地によって目の粗さや色合いが異なる。 |
安山岩 (あんざんがん) |
墓石に使用される石材。安山岩は耐久性に優れており、硬度が高いのが特徴。 |
庵治石 (あじいし) |
世界一高価な石材として知られる石材。御影石のダイヤモンドとも呼ばれている。 |
墓石材によって購入費用が大きく変わります。
費用を抑えたい場合は、複数の石材店に見積もりを依頼して金額を徹底比較しましょう。
4.改葬許可証を取得する
改葬するには「改葬許可証」が必要です。
改葬許可証を得るには、改葬許可申請書を提出する必要があります。改葬許可申請書は自治体ごとに形式が異なるので、現在の墓地がある市区町村役場で取得してください。
改葬許可証を得るには改葬許可申請書以外に、以下の書類も必要です。
- 埋葬証明書(発行場所は現在の墓地の管理者)
- 受入証明書(発行場所は新しい墓地の管理者)
- 使用権承諾書(発行場所は新しい墓地の管理者)
改葬許可を申請して改葬許可証が発行されたら、新しい墓地に遺骨を埋葬できます。
5.遺骨を法要して取り出す
遺骨は、法要(魂抜き)して取り出します。
魂抜きとは、故人の魂を現在の墓地から送り出すための儀式です。「閉眼供養(へいげんくよう)」と呼ばれる法要で、暮石から遺骨を取り出す前に行われます。
閉眼供養は僧侶にお願いし、暮石から遺骨を取り出す際は専門業者に依頼しましょう。
6.お墓を解体・墓所を返還する
暮石を改葬先に移動する場合は、お墓を解体して墓所を寺院・霊園に返還します。
いわゆる「墓じまい」と呼ばれるものです。現在のお墓を更地に戻す必要があるので、専門業者に依頼しなければいけません。
お墓の解体は、故人の魂を現在の墓地から送り出す閉眼供養と同日に行うと効率的です。
7.移転先のお墓に納骨する
取り出した遺骨を改葬先のお墓に納骨します。
改葬先に遺骨を納骨する際は、「開眼供養(かいげんくよう)」と呼ばれる法要を実施するのが一般的。開眼供養とは、故人の魂を新しい墓地に迎え入れるための儀式です。
閉眼供養と同じく、開眼供養を実施する際は僧侶に依頼する必要があります。
お墓の引越しにかかる費用総額【目安は20万~80万円ほど】
お墓の引越しには以下の費用がかかります。
- 墓石解体・撤去・運搬費用
- 遺骨の取り出し費用
- 法要にかかる費用
- 新しい墓石の購入費
それぞれの費用について確認しましょう。
墓石解体・撤去・運搬費用
墓石解体・撤去・運搬の費用相場は、以下のとおりです。
- 【解体のみ】5万~10万円/㎡
- 【撤去・運搬】8万~15万円/㎡
また、暮石の大きさや重量、種類などさまざまな要素で費用相場は変動します。
費用相場が変わる要素 | |
---|---|
墓石の大きさ・重量 | 8万〜15万円/㎡が相場。墓石の大きさではなく重量で料金を決める場合もある |
墓石の種類 | 暮石の種類はさまざまですが、洋墓より和墓のほうが解体・撤去費用がかかる |
石材の種類 | 御影石は安山岩より硬いため、解体・撤去費用が高くなる傾向にある |
墓地の立地 | 都心部は人件費が高いので費用も高くなる。重機等の搬入が困難な山岳部も料金設定が高くなる傾向にある |
作業内容 | 解体のみであれば費用を抑えられる |
遺骨の取り出し費用
遺骨の取り出し費用は、遺骨一体に付き3万円が目安です。
ただし、遺骨の量や作業内容によって、取り出し費用が変動する場合があります。
費用相場が変わる要素 | |
---|---|
遺骨の量 | 骨壷の量が多いと費用が高くなる |
作業内容 | 納骨室から取り出す際、周辺環境への配慮が必要な場合は費用が高くなる |
法要にかかる費用
法要費用には、僧侶への謝礼として3万〜30万円のお布施代が必要です。
一般的に、閉眼供養や開眼供養、遷座法要など法要の種類でお布施の費用は変わります。
費用相場 | 法要内容 | |
---|---|---|
閉眼供養 | 3万~10万円 | お墓や仏壇、位牌などの祭祀財産から故人の魂を抜くための儀式 |
開眼供養 | 3万~10万円 | 仏壇やお墓などを新しく用意した際に僧侶を招いて故人の魂を込める儀式 |
遷座法要 | 10万~30万円 | 浄土真宗で仏壇や本尊、墓石などを別の場所に移転したり傷んだものを修理したりする際に行われる儀式 |
お布施の金額は、地域や宗派によって変わるので事前に確認しておくと安心です。
お布施は、儀式が終了してから僧侶に渡します。お金はお布施袋に入れて、おもて面に「お布施」「御布施」と記載しておきましょう。
新しい墓石の購入費
暮石の購入費は、墓石の種類や大きさ、設置場所等で異なります。
費用相場 | |
---|---|
墓石の種類 | 【和型墓石】100万〜200万円 【洋型墓石】150万〜300万円 【デザイン墓石】200万円〜 |
墓石の大きさ | 【一般サイズ】100万〜200万円 【大きい墓石(4人用以上)】200万円〜 【小さい墓石(1人用)】50万円〜 |
設置場所 | 都心部や人気の霊園は費用が高い |
暮石費用は幅広いですが、一般的な相場としては100万〜200万円といわれています。
そのほかにかかる費用
そのほか、以下のような費用がかかります。
費用相場 | |
---|---|
永代使用料 | 永代使用料は引越し先の墓地に支払う費用。相場は40万~200万円。墓地の区画の広さや立地条件によって金額が変わる |
離檀(りだん)料 | 離檀料は、檀家を離れるために必要な費用。一般的な相場は3万~15万円程度。改葬の際に離檀料が必要になる場合があります |
お墓引越し時の4つの注意点【管理方法等のトラブル回避は必須!】
お墓を引越しする際は、以下のポイントに注意する必要があります。
- 親族全員に相談して同意を得る
- 墓地によって改葬条件が異なる
- 遺骨を郵送できるのは日本郵便のみ
- 改葬は家の引越しに合わせる
引越しの注意点を詳しく確認しましょう。
親族全員に相談して同意を得る
お墓を移動させたい場合、家族だけでなく、親族全員に相談して同意を得ましょう。
お墓は故人を供養するための大切な場所で、親族共有の財産です。改葬は重大な決断なので、個人で勝手に判断してしまうと、親族間のトラブルに発展する可能性があります。
なお、改葬には暮石の購入代や分解・撤去・運搬費、管理費等の費用がかかります。それらの費用を誰が負担するのか、親族間で話し合って決めることも重要です。
墓地によって改葬条件が異なる
改葬先を決める際は、改葬条件を確認しましょう。
寺院墓地や公営霊園など、墓地によって改葬条件が異なるので事前確認が必須です。今回は、以下の改葬条件を簡単に解説します。
- 寺院墓地
- 公営霊園
- 民間霊園
改葬前に確認してくださいね!
寺院墓地の場合
寺院墓地では、檀家(だんか)契約が必要。
檀家契約とは、特定の寺院と契約を結び、檀家になるための手続きを踏むことです。契約時は、入檀料を支払う必要があります。
なお、各寺院で信仰する宗教が異なる場合があるので要注意!特定の宗旨宗派の信仰がある場合は、その宗派の寺院を探しましょう。
公営霊園の場合
公営霊園の場合、各自治体にお墓の使用権を求めるための応募が必要です。
応募数が多い場合は、応募者の中から抽選で使用権を決めます。当選して審査に通ると、そのお墓への改葬が可能です。応募期間が決められている場合もあるので、早めに応募手続きを進めましょう。
民営霊園の場合
民営霊園とは、民間会社が宗教法人等に運営を委託されている霊園です。
民間会社が運営しているので、各霊園によって運営方針や管理体制が異なります。宗旨宗派の条件がある霊園では、改宗が必要になるので事前に確認しておきましょう。
遺骨を郵送できるのは日本郵便のみ
遺骨は郵送できますが、送骨に対応しているのは日本郵政のみです。
ただ、ゆうパックで郵送する場合、遺骨の紛失や破損が起きても賠償は受けられません。損害賠償の対象外になるのは、遺骨に金銭的な価値がつけられないためです。
改葬は家の引越しに合わせる
改葬は、家の引越しに合わせると効率的。
せっかく改葬しても自宅から遠い場所にあると、お墓の管理やお参りに行くのが面倒です。新居を決めて引越してから、利便性の高い改葬先を決めるのがおすすめ。
引越しに適したタイミングを知りたい方は、以下の記事を確認してください。
さらに詳しく知りたい方はこちら
引っ越しに適したタイミングや時期はいつ?各種手続きや費用も解説
2024.06.08 2024.11.29
お墓の改葬は住まいの引越しに合わせるのがベスト!
今回は、お墓の引越し方法や移動手順について解説してきました。
お墓の引越しは法律的に問題なく、逆に近年は改葬件数が増えています。ただ、墓地、埋葬等に関する法律に触れると罰則が科されるので、正しい手順で進めることが必要。また、改葬は家の引越しに合わせて準備を進めるとかなり効率的です!
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お墓の引越しに関するよくある質問
-
Q. お墓の引越しにかかる期間は?
A.お墓の引越しには、半年間ほどかかるのが一般的です。遠方にお墓がある場合は、さらに時間がかかるケースもあります。
-
Q. お墓の引越しでよく起こるトラブルは?対策はある?
A.使用規則により、古いお墓を持ち込めない寺院や霊園があります。改葬先の使用規則を早めに確認してトラブルを回避しましょう。
-
Q. 返還した墓所の永代使用料は返金してもらえる?
A.永代使用料は、原則返金されません。ただし、寺院や霊園ごとに規則が異なるため、墓所ごとの墓地使用規則を確認してください。
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