2024.08.03 2024.09.03
この記事では、コウモリの菌について徹底解説していきます。
コウモリはさまざまな病原菌を保有していて、人が感染すると重篤な病気になることがあるので注意が必要です。鳥獣保護法により捕獲や殺傷は禁じられているため、退治方法も工夫しなければなりません。
記事後半では、菌以外のリスクや具体的な撃退方法についてもご紹介しますので、コウモリ被害でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
コウモリが菌だらけなのはなぜ?
コウモリはさまざまな菌を保有しているため、接触はできる限り避けなければなりません。菌だらけである理由には、下記の4つが挙げられます。
- 寿命が長い
- 長距離を移動し活動範囲が広い
- 種類が多くほかの哺乳類へ感染させやすい
- 清潔ではない環境で生息している
30年以上生きることもあるというコウモリは、冬眠して冬を越しながら広い範囲で活動します。そのため、遭遇し保有する菌も多くなるわけです。
また、地球上にはさまざまな哺乳類がいますが、その中でもコウモリは種類が多く、900種類以上にもなります。その上多くの哺乳類が持っている遺伝的な特質の原型を持っているため、ほかの哺乳類に菌を感染させやすいことが分かっています。
さらに、清潔ではない環境で生息しているため、菌を溜め込みやすいのです。
コウモリは、生きている個体だけでなく死骸やフンにも菌が含まれるので注意しなければなりません。
コウモリが媒介する病気【代表例まとめ】
コウモリが媒介する病気は数多いですが、代表的なものをいくつかご紹介します。
病名 | 症状 |
---|---|
SARS | 発熱や筋肉痛など |
サルモネラ症 | 急性の発熱や嘔吐など |
エボラ出血熱 | 倦怠感や発熱、出血など |
狂犬病 | 頭痛や幻覚など |
現状、日本で発症が報告されていない病気もありますが、念のため知っておくと安心です。
SARS
SARS(サーズ)は、平均5日の潜伏期間ののち発熱や筋肉痛などのインフルエンザのような症状が出ます。無症状のこともあり、8割が回復する病気です。自然治癒することもありますが、治療薬もあります。
ただし、場合によっては悪化して急性呼吸窮迫症候群になることもあります。
サルモネラ症
感染から12~36時間を経て、急性の発熱や腹痛、嘔吐などの症状が2~7日続く病気です。基本的には自然治癒しますが、免疫力が低い幼児や高齢者は命にかかわることもあるため注意が必要です。
エボラ出血熱
「エボラウイルス病」の名でも知られるエボラ出血熱は、全身の倦怠感や発熱、頭痛のほか、嘔吐や下痢、出血などの症状が出る病気です。潜伏期間は7~10日ほどで、有効な治療法がなく致死率も高くなっています。
感染者の血液や体液に触れることで感染しますが、衛生環境が整っている日本では流行する危険性は低いとされています。
狂犬病
狂犬病は、保菌する犬に噛まれることで感染し、治療法がないため、ほぼ100%死に至る病気です。感染から1~3ヶ月を経て発熱や疲労感、頭痛などの症状が現れ、悪化すると錯乱したり幻覚を見たりします。
そのほか
ほかにも、コウモリは下記をはじめとするさまざまな病気を媒介します。
- リッサウイルス感染症
- アルボウイルス感染症
- ニパウイルス感染症
- レプトスピラ症
- ヘンドラウイルス感染症
- ヒストプラズマ感染症
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
聞きなれない病気が多いですが、コウモリが持つ菌はそれだけ危険であることをしっかり覚えておきましょう。
コウモリの菌で狂犬病になることは日本でもある?
現在、日本ではすべての飼い犬に狂犬病の予防接種が義務付けられています。そのため、国内では1957年以降発症例はありません。ただし、海外で感染して帰国後に亡くなったケースはあります。
また、コウモリから人への狂犬病感染は例がないものの、今後も感染しないと断言できるわけではないため、注意するに越したことはないでしょう。
コウモリによる菌以外の被害とは?【寄生虫にも要注意!】
コウモリは、菌を多く保有する以外にも人間に被害をもたらすことがあります。
- 寄生虫
- 悪臭
- 建物の価値が下がる
それぞれについて、詳しく見てみましょう。
寄生虫
菌だけでなく、コウモリにはさまざまな寄生虫が付着しています。
- マダニ
- コウモリトコジラミ
- コウモリマルヒメダニ
寄生虫が人間に移ると、かゆみや湿疹などの症状が出るだけでなく、ウイルス感染症を発症する危険もあります。
生きているコウモリだけでなく、死骸やフンにも寄生虫は付着しているので、素手では触らないようにしましょう。
悪臭
コウモリのフンには菌や寄生虫の危険があるだけでなく、悪臭が強い点も特徴です。集団生活をするコウモリは、個体数が多ければそれだけフンによる悪臭被害も大きくなります。
また、フンは崩れやすいため空中で分解して悪臭が充満したり、菌などが撒き散らされる危険もあります。
さらに詳しく知りたい方はこちら
コウモリのフン?見分け方から掃除の仕方まで【軒下・シャッター等】
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建物の価値が下がる
フンが蓄積したり悪臭が漂ったりすることで、建物の価値が下がることも被害の一つです。コウモリが長期間住み着いていれば、シミができてしまうこともあります。
場合によっては、建物が腐ったりサビついたりすることもあるので注意が必要です。
コウモリの菌のリスクを下げる!撃退法とは
コウモリによるさまざまなリスクを負わないためには、住み着かれないよう早めに撃退することが大切です。ただし、鳥獣保護法により、コウモリの捕獲や殺傷は禁じられているので注意しましょう。
撃退でおすすめの方法は、下記2つです。
- 忌避剤を使う
- 強い光を使う
できることから、まずは始めてみましょう。
忌避剤を使う
コウモリが苦手とするニオイを活用した忌避剤を使えば、コウモリが寄り付かなくなります。
- スプレー
- 燻煙
- 錠剤
- ジェル
上記をはじめ、さまざまなタイプの忌避剤が販売されているので、住み着いている場所や使い勝手によって使い分けると良いでしょう。
強い光を使う
コウモリは強い光が苦手なので、寄り付かせないために光を活用するのもおすすめです。住み着いている場所や玄関などに光を設置すれば、撃退しやすくなります。ただし、光に慣れてしまう場合がある点には注意が必要です。
光で撃退を目指すなら、LEDライトなどで極力強い光を活用すると良いでしょう。
コウモリの菌は非常に危険!見つけたらすぐに業者へ連絡しよう!
コウモリは、人間にとって危険な病原菌を保有していることがあります。そのため、見つけても近寄らず、接触しないのがベストです。病原菌に怯えない生活をするためにも、近くにコウモリが住み着いているようであれば業者へ連絡して対処してもらいましょう。
セーフリーには、コウモリ駆除に対応している優良業者が多数掲載されています。業者によって作業範囲や費用、対応などが異なるため、比較検討して自分に合う依頼先を見つけてコウモリを駆除しましょう。
コウモリは病原菌だらけ!媒介する病気まとめ【リスク対策まで徹底解説】のよくある質問
-
Q. コウモリはどんな菌を保有している?
A.コウモリは多種多様な菌を保有しています。
・SARS(サーズ)
・サルモネラ症
・エボラ出血熱
・狂犬病上記をはじめ、危険な病原菌が多いので注意が必要です。
-
Q. コウモリが菌だらけなのはなぜ?
A.コウモリが菌だらけなのは、下記が主な理由です。
・寿命が長い
・長距離を移動し活動範囲が広い
・種類が多くほかの哺乳類へ感染させやすい
・清潔ではない環境で生息している -
Q. コウモリを見つけたらどうしたら良い?
A.コウモリを見つけたら、忌避剤や光を使って撃退するか、業者に依頼して駆除してもらう方法が有効です。
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