屋根裏の動物にバルサンはNG!使用リスクや代替の駆除方法も解説
2024.01.09 2024.01.09
「屋根裏の動物にバルサンが効く」
といった噂がネット上で飛び交っていますが、バルサンを害獣駆除に使用するのはおすすめできません。屋根裏でバルサンを使用するのは、大きなリスクやデメリットがあるからです。
本記事では、屋根裏の動物にバルサンを使用してはいけない理由まで詳しく解説しています。また、記事後半では、バルサン以外の手軽な駆除方法もご紹介。ぜひ最後までご覧ください。
目次
屋根裏の動物はバルサンで駆除できない【3つの理由】
屋根裏の動物をバルサンで駆除できない理由として、以下の3つが挙げられます。
- バルサンの駆除効果が未知数
- 気密性が低いとバルサンの効果が薄れる
- そもそも無許可で駆除してはいけない
一つずつ確認していきましょう。
バルサンの駆除効果が未知数
バルサンは主に殺虫剤として使用するもので、発生させた煙やガスは多くの種類の害虫に対しては一定の効果を示します。しかし、屋根裏に潜む動物に対してどのような影響を及ぼすのかは、はっきりとは分かっていません。
バルサンの煙やガスの成分が動物の体にどんな影響を与えるかは未検証であり、体も大きい屋根裏の害獣に対して効果的だとは言えないのです。
気密性が低いとバルサンの効果が薄れる
バルサンの効果は、密閉された空間でなければ大幅に薄れます。屋根裏は多くの場合、通気口や隙間があるために、完全に密閉された空間ではありません。
このため、バルサンを使用しても煙が外に逃げてしまい、十分な濃度が動物に届かないことがあります。特に屋根裏は、構造上気密性が低い場所なので、バルサンの煙がすぐに外に流れ出てしまうことも。結果として駆除効果がほとんど得られないことが多いのです。
そもそも無許可で駆除してはいけない
そもそも、屋根裏に棲みつく動物の多くは、法律上勝手に駆除してはいけない動物です。害獣駆除を行う際は「鳥獣保護管理法」を始めとした法律が関わってきます。たとえ人間や家に危害を加える害獣であっても、無許可での捕獲や殺処分は原則として禁止されているのです。
駆除を行うには自治体への許可申請や専門業者の利用など、適切なステップを踏む必要があります。したがって、バルサンを使用する独自の駆除行為は法律に触れ、実際に効果があったとしても駆除行為自体が問題となるでしょう。
屋根裏の動物にバルサンを使う危険性5つ
屋根裏の動物駆除にバルサンを使用してはいけない、また効果が薄いことがお分かりいただけたと思います。
そのほかにも、バルサンを使用してはいけない理由は多くあります。
- 火災・爆発の原因になる
- 害虫が落ちてくる可能性がある
- 害虫の子どもが死んだまま放置される
- 人間やペットに悪影響を及ぼす
- 家電の故障の原因になる
間違ってもバルサンを使用しないよう、以下5つの危険をよく理解しておきましょう。
火災・爆発の原因になる
バルサンは非常に可燃性が高い煙やガスを発生させます。そのため、ガスが火気に接触すると、爆発や火災を引き起こす可能性があるのです。
特に屋根裏は電線や断熱材などの可燃物が存在し、バルサンの使用が引火やショートを誘発する危険があるため、極めてリスクが高いです。過去には屋根裏での使用による出火や爆発の事例が報告されており、非常に危険な行為として認識するべきです。
害虫が落ちてくる可能性がある
バルサンを屋根裏で使用した場合、ゴキブリやムカデなどの害虫が煙を避けて天井裏から部屋へと逃げ出し、落下してくる可能性があります。不快なだけでなく、逃げ出した害虫を再度駆除する必要があり余計な手間や出費を増やしてしまうことになるのです。
また、虫が苦手な人にとって、害虫が部屋に落ちてくることは大きなストレスになるでしょう。
害獣の子どもが死んだまま放置される
害獣の子どもが屋根裏にいると、バルサンを使用することで厄介な事態を招きます。
バルサンの煙やガスが屋根裏に立ちこめた際、親動物は子供を危険から守る行動として、煙の来ない場所、つまり、壁の中などに子供を避難させることがあります。しかし、狭い壁の隙間などは親が戻っても子供を救出することができず、結果として子供が壁内で死亡する事態につながりがちです。
こうして、壁の中で死骸の腐敗が進むなどの問題が生じます。壁を壊して死骸を取り除かなければならないことになれば、多額の出費になりますのでくれぐれもバルサンの安易な使用は控えましょう。
人間やペットに悪影響を及ぼす
バルサンに含まれるフェノトリンなどの殺虫剤成分は、特定の条件下ではペット、特に猫に対して中毒性があるとされています。バルサンを使用する際は、ペットも同様に危険にさらされることになるのです。
また、人間に対しても煙やガスが呼吸器系に悪影響を及ぼす可能性があることを覚えておきましょう
家電の故障の原因になる
バルサンの使用により発生する煙やガスは、家電製品にも影響を及ぼす可能性があります。特に屋根裏に近い場所にある家電は、煙やガスが侵入しやすく、バルサンが原因で故障や性能低下を招くことがあります。
また、バルサンの成分が家電製品の表面に付着し、外観の劣化や清掃の手間が増えることも考えられます。
屋根裏の動物をバルサンを使わずに追い出す方法とは
屋根裏に棲みついてしまった動物を、安全かつ効果的に追い出す方法はいくつかあります。バルサンの使用はリスクが伴いますので、以下のような代替手段を考慮することが推奨されます。
- 忌避剤を設置する
- 光を当てる
- 駆除業者に依頼する
誰でもすぐにできる対策ばかりですので、屋根裏の動物を追い出したいときは参考にしてください。
忌避剤を設置する
イタチやハクビシンなど、屋根裏に潜む動物は強いニオイを嫌います。この性質を利用して、忌避剤を設置することは追い出すのに効果的な方法です。
市販されている固形の忌避剤や、クレゾール石けん液などを屋根裏に設置してみましょう。自然由来の成分を使用した安全な忌避剤もありますので、ペットや子供がいる家庭でも安心して使用できますよ。
光を当てる
夜行性の動物は強い光に敏感です。イルミネーションのような強い光を点滅させるもの、CDやホログラムシートを使用し光を乱反射させることで、動物を威嚇し追い出す効果があります。
ただし、動物が光に慣れてしまう可能性があるため、光と他の手段と組み合わせて使用することを推奨します。
駆除業者に依頼する
もし自分での対策が難しい、または効果が不十分な場合は、プロの駆除業者に依頼することを検討してください。専門の業者は、動物の種類や状況に応じた最適な駆除方法を提案し、実行してくれます。
また、動物を安全かつ合法的に扱いながら、問題を根本から解決するための方法を提案してくれるでしょう。
屋根裏動物をバルサンで退治できた!?次の対策は?
屋根裏の動物をバルサンで退治できたとしても、再発防止策を考えることが重要です。動物は一度棲みついた場所に再び戻ってくる可能性が高いからです。
以下の対策を講じることで、屋根裏への再侵入を防ぎ、動物から家を守ることができるでしょう。
・侵入経路を塞ぐ
・食べ物・生ゴミを放置しない
・農作物を早めに収穫する
それぞれの対策について見ていきましょう。
侵入経路を塞ぐ
動物が屋根裏に侵入する経路を徹底的に調べ、塞ぐことが侵入対策の肝です。屋根裏に棲みつく動物は屋根の隙間や劣化部分、外壁の穴などを通って入ってきます。
これらの穴を見つけ次第、金網や補強材でしっかりと塞ぐことが重要です。侵入経路を塞ぐことは、動物の侵入を防ぐ最も効果的な手段と言えるでしょう。
屋根裏の動物対策は、こちらの記事でも詳しく紹介しているため、参考にしてみてくださいね。
食べ物・生ゴミを放置しない
動物は食べ物を求めて家に侵入してきます。特に屋根裏に近いキッチンやゴミ置き場は注意が必要です。食べ残しや生ゴミはしっかりと密閉された容器に入れ、定期的に捨てることを徹底しましょう。
また、屋内での食品の保管は密封できる容器を使用し、動物に匂いを察知させないようにすることがポイントです。
農作物を早めに収穫する
農作物や果実が熟す季節は、屋外の動物が活発になる時期です。家庭菜園している家庭や、畑を管理している場合、動物が食料欲しさに集まってくることがあります。
そのため、収穫時期の管理を徹底し、果実や農作物は早めに収穫しましょう。また、落果を放置しないことも重要です。こうした対策により、動物を誘引する要因を減らすことができます。
屋根裏動物の駆除はバルサンでなくプロの業者へ
いかがでしたでしょうか?屋根裏に潜む動物にバルサンは使用してはいけないことがお分かりいただけたかと思います。
自力で屋根裏の動物を駆除するときは、自治体や市役所に許可をとるか、害獣対策グッズを使用して追い出すしか方法はありません。
しかし、賢い害獣を自力で追い出すのは難しく、手間や時間もかかります。確実に駆除し再発防止までばっちり対策してくれるプロの業者に依頼することをおすすめします。「セーフリー」では、多数の実績がある害獣駆除業者を紹介しています。自分にぴったりの業者を見つけて、まずは相談してみてください。
屋根裏の動物にバルサンはNG!使用リスクや代替の駆除方法も解説のよくある質問
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Q. バルサンと忌避剤の違いは?
バルサンは殺傷力のある「害虫」対策アイテムで、忌避剤は害獣を追い出すためにも使われます。
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Q. バルサン以外のベストな駆除方法は?
専門の駆除業者に依頼することが、最も確実な方法です。
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Q. 床下でもバルサンの使用はNG?
床下であっても、動物対策にバルサンを使用するのは、法的な問題があるためNGです。