2024.06.10 2024.06.20
この記事では、200Vコンセントへの交換方法について解説します。
大型のエアコンやハイスペックな家電の中には200Vコンセントでなければ使えないものも。一般的なコンセントの電圧は100Vなので、この場合は交換しなければなりません。
「新しい家電を買ったけど、家で使えるコンセントがない……」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
200Vコンセントの交換の前に【一般的な100V電源との違い】
まず、200Vと100Vの違いを知っておきましょう。
以前は、一般家庭では100Vが標準的で、200Vは工場など大量の電力を消費する場所で主に使用されていました。
しかし、最近ではエアコン、IHクッキングヒーター、オーブンレンジ、食器洗い乾燥機など、200Vの電源を必要とする家電が増えてきたことに伴い、一般家庭でも200Vの電源を導入するケースが増加しています。
では、なぜ200Vの電源が必要な家電が増えたのかというと、200Vは100Vの2倍の電気を流す力があるため、同じ仕事を約半分の時間で完了させられるからです。たとえば、電子レンジで食品を温める時間も半分で済みます。
ただし、電圧が高いほど、強力な家電を効率的に使用できるというメリットがある一方で、必要以上に高い電圧を使用すると、安全面でのリスクが高まることにも注意が必要です。
100Vから200Vへの交換工事には資格が必要【注意】
200Vの電力が必要な家電を使うには、当然ながら100V用のコンセントでは電力が足りません。そこで、100Vのコンセントを200VにDIYで交換しようと考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、100Vから200Vへの交換工事は資格が必要になります。
無資格での作業のリスクと法的規制
コンセントを100Vから200Vに変更する工事は、法律で定められた資格が必要となります。電気工事を行うには、第二種電気工事士の資格が必須です。
たとえ一見簡単な工事であっても、資格なしで工事を行うことは許されていません。無資格者が独自の判断で電気工事を行ってしまうと、誤った工事により感電や漏電などの重大な事故につながる危険性があります。
また、無資格で工事を行うことは法律違反にもなるので、絶対NGです。
200Vコンセント交換作業の所要時間と工事内容
ここでは、100Vコンセントを200Vコンセントへ交換するための作業内容や、その所要時間について解説します。
以下を確認したうえで、コンセント工事の専門業者に依頼しましょう。
所要時間
自宅で200V電源を利用するためには、「単相3線式」という配線方式が採用されている必要があります。単相3線式は、3本の電線を使用することで、100Vと200Vの電圧を同時に利用できるようにする配線方式です。
ご自宅の配線方式を確認するには、分電盤を開けて左側にあるアンペアブレーカーを確認してみてください。「赤・白・黒」の3本の線があれば、「単相3線式」です。
単相3線式の配線が確認できたら、あとは屋内の配線工事を行うだけで200Vコンセントの設置が可能です。工事内容は比較的シンプルなので、早ければ1時間程度で完了します。長くても1日あれば、200V電源を利用できるようになるでしょう。
ただし、古いご自宅の中には、100Vまでしか対応していない「単相2線式」の配線しかない場合もあります。このような場合でも200V専用線の引き込みや分電盤の交換を行えば、単相3線式へ変更できます。
単相2線式から単相3線式へ変更する工事の所要時間は、だいたい1時間ほどです。
工事内容
工事内容は主に、コンセントの交換とブレーカーの切り替えです。100Vコンセントに接続されている配線は、200Vコンセントに付け替えられます。
基本的な流れは以下のとおりです。
- ブレーカーを落とす
- 古いコンセントの取り外し
- 新しいコンセントの取り付け
- 通電確認と仕上げ(安全確認)
単相3線式でない場合は、以下の流れで工事が進みます。
- 電線から単相3線式の引き込み
- 電力計を200V対応のものに交換ブ
- レーカーを200V対応のものに交換
- ブレーカーから各コンセントへと配線
工事自体はそれほど大がかりではありません。
200Vコンセント交換を業者に依頼した場合の費用相場
200Vコンセント交換を業者に依頼した場合の費用は、状況によって異なります。
以下の表にまとめましたので、参考にしてください。
状況 | 費用 |
コンセント形状変更が必要な場合 | 2,000円~3,000円 |
コンセントの電圧変更が必要な場合 | 2,000円~5,000円 |
エアコンなどの専用コンセント増設 | 13,000円~15,000円 |
ご自宅が200V非対応の場合 | 90,000円~ |
そもそもご自宅が200V非対応の場合は、屋外の電線から屋内へ単相3線による電線引込から依頼する必要があるので、その分金額は大きくなります。
200Vコンセントの交換を業者に依頼する際の流れ
200Vコンセントの交換を業者に依頼する際の流れきは、基本的に以下のとおりです。
- お問い合わせ
- 現場に駆けつけ・工事箇所の確認
- 見積もり
- 承諾を得てから工事実施
- 完了・お支払い
基本的に優良な業者であれば、上記のように現場を確認してからの見積もりとなります。見積もりを出さずに工事をおこなう業者は、高額請求になる恐れがあるので注意してください。
200Vコンセントへの交換後の注意点
200Vコンセントへの交換工事が終わったら、生活をするうえで次の注意点に気を付けてください。
- メンテナンスと点検を欠かさない
- 安全対策をしておく
- アースの確認
- 200V電源に100V用の家電を繋がない
以下で、それぞれについて具体的に解説します。
メンテナンスと点検を欠かさない
200Vコンセントへの交換工事が完了した後は、定期的に配線やコンセントの状態を点検してください。配線が緩んでいたり、損傷していたりしないか確認し、もし問題が見つかった場合はすぐに修理を依頼しましょう。
小さな問題でも放置すると、感電や火災などの重大な事故につながる可能性があります。
また、200V用のコンセントや配線は、専門の電気技師による定期的な点検・メンテナンスを受けるようにしましょう。専門家の目で問題を早期に発見し、適切な対処を行うことで、事故のリスクを大幅に減らせます。
安全対策をしておく
200Vに限ったことではありませんが、コンセントには安全対策をしておきましょう。
とくに、子どもやペットがいる家庭では必ず対策してください。子どもやペットは、コンセントの危険性を理解していないため、不用意にコンセントに触れたり、物を差し込んだりする可能性があります。200Vの高い電圧は、感電による重大な事故につながるリスクがあるため、万が一の事態を防ぐ対策が不可欠です。
そこで、安全カバーの使用を検討してください。子どもやペットが直接コンセントに触れることを防げます。
アースの確認
200Vコンセントに交換した後は、安全性を維持するために、アースの状態を定期的に確認すしてください。アースは、万が一漏電が発生した場合に、電気を逃がす役割を果たします。
これにより、感電や火災のリスクを大幅に減らせます。
しかし、アースが正しく設置されていない、または経年劣化などにより機能しなくなっている場合、せっかくのアースの効果が発揮されません。そのため、200Vコンセントを使用する際は、アースが適切に設置され、正常に機能しているかを定期的にチェックする必要があります。
200V電源に100V用の家電を繋がない
200V電源に変更した場合、100V用の家電は使えません。
単純に、100Vのものに倍の電力を送ってしまうことになるので、トラブルの原因になります。具体的には、以下のようなトラブルが起きます。
- ブレーカーが落ちる
- ヒューズが飛ぶ
- 電化製品が故障する
- 火事になる
火事になるケースはめったにありませんが、最悪のケースも考えて慎重に取り扱いましょう。
200Vコンセント交換を優良業者に依頼するメリット
200Vコンセントの交換は、優良業者に依頼しましょう。以下で優良業者に依頼するメリットについて解説しますので、参考にしてください。
安全性と確実性
優良業者は、豊富な経験と専門知識を持っているため、施工手順を正確に守り、高品質な部品を使用します。これにより、工事の質が高まり、火災や感電事故のリスクが大幅に減少します。
DIYや信頼性の低い業者に依頼した場合、手順の誤りや不適切な施工、低品質な部品の使用により、重大な事故につながる可能性があります。しかし、優良業者ならそのような心配はありません。
保証とアフターサービス
優良業者は、工事完了後も継続的なサポートを提供してくれます。
もしコンセントの使用中に何か困ったことがあれば、すぐに連絡して対応してもらえます。専門家による迅速な対応により、問題をスムーズに解決できるでしょう。
万が一、工事に起因する不具合が発生した場合でも、保証期間内であれば、無料で修理や再施工を行ってくれるケースがほとんどです。
コストパフォーマンスに優れている
優良業者に依頼すると、初期費用は多少高くつくかもしれません。しかし、その分、高品質な工事が期待できます。優良業者は適切な施工と高品質な部品を使用するため、コンセントの耐久性が向上し、長持ちします。
これにより、頻繁な修理や早期の交換が必要になるリスクが減り、結果的に長期的なコストを抑えられます。
また、優良業者は、工事に必要な材料や作業内容を詳細に検討し、明確な見積もりを提供してくれます。不明瞭な追加費用を請求するケースはないので、安心して依頼できます。
200Vコンセントの交換は必ず業者に依頼しよう
200Vコンセントの交換を自身でおこなうのはとても危険なので、必ず業者に依頼してください。そもそもコンセントなどを工事するには資格が必要です。
無資格で工事をすると大きな事故になる可能性があるうえに、法律違反となります。
適切に工事をしてもらうためにも、必ず優良な専門業者へ依頼しましょう。セーフリーであれば、数ある業者から最も自身の条件に合った業者が見つかります。ぜひコンセントの交換を依頼する際にご活用ください。
200Vのコンセント交換完全ガイド!100V→200V工事の費用相場も徹底解説のよくある質問
-
Q. 100Vのコンセントを200Vのものに交換するにはいくらくらいかかりますか?
A.簡単な作業であれば2,000円~で変更できます。
-
Q. コンセントを200Vにするにはどこに相談すればいいですか?
A.電気工事士資格をもっている業者であれば問題ありませんので、町の電気屋さんでも家電量販店でも受け付けてくれます。または、電気工事の専門業者に依頼してください。
-
Q. 100Vのコンセントで200Vの電化製品を使うとどうなりますか?
A.ブレーカーが落ちたり電化製品が壊れたりするので、絶対に使わないでください。
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