オフィス移転に必須のチェックリスト完全版!【確実な進め方・手順解説】
2024.01.10 2024.09.04
「オフィス移転はやることが多くて何か忘れそう…」
「オフィスの引っ越しなんて大掛かりな作業、確実に遂行できるか不安…」
といった企業担当者や経営者も多いのではないでしょうか。引っ越し予定の何ヶ月も前から月ごとにタスクが山積みの法人引っ越しでは、チェックリストを活用すべきです。
そこで本記事では、オフィス移転時のチェックリストを、引っ越し完了までのタイミング別にこまかく解説していきます。ぜひご活用ください。
目次
オフィス移転のチェックリスト【7〜8ヶ月前】
オフィス移転は、通常7〜8ヶ月前から動き出し、入念に準備を進めていきます。以下は、7〜8ヶ月前にこなすべきタスクのチェックリストとなります。
- 移転の目的・意向を決定
- 現オフィスの契約状況を確認
- 移転計画を立てる
- 新しいオフィスを探す
- 引っ越し業者を選ぶ
具体的な内容、すべきことについて確認していきましょう。
1.移転の目的・意向を決定
オフィス移転を始めるにあたり、まずは移転の目的と方針を明確にすることが重要です。事業拡大、コスト削減、従業員の満足度向上、立地の改善など、移転によって達成したい具体的な目標を設定しましょう。
目的の設定は移転後のオフィスデザイン、立地選定、予算計画に大きく影響します。また、この時点でプロジェクトチームを発足し、担当者や部署を選定して具体的な行動計画を立てていきます。
社内ヒアリングや調査を通じ、従業員のニーズや現オフィスの問題点を洗い出し、移転計画に反映させることが望ましいです。計画段階で時間や知見が不足していることが発覚した場合は、オフィス移転を専門とする外部の支援サービスの利用も検討します。
2.現オフィスの契約状況を確認
次に、現在のオフィスの契約内容を確認し、移転計画に影響を与える事項を把握します。
・解約予告期間
・原状回復の条件と費用
・預託金の返却時期
・特約条項について
少なくとも上記4点は必ず確認してください。契約内容によっては、解約予告期間が6ヶ月以上と長期にわたる場合もあります。違約金が発生しないよう契約書の内容を理解し、計画的に動いていきましょう。
3.移転計画を立てる
移転スケジュールの策定は、オフィス移転する際に早めにすべきチェックリストです。移転先オフィスの契約から移転当日の詳細、移転後のオフィス環境の整備まで、フェーズごとのタイムラインを明確にしましょう。
移転スケジュールは、移転後の営業開始日から逆算して作成し、各フェーズにおける主要なタスクや区切り、担当者を明記します。関係者全員が協力し合い、定期的に進捗を確認することが不可欠です。
また、予期せぬ遅延に備え、柔軟性を持たせたスケジュールを検討してください。
4.新しいオフィスを探す
新しいオフィスを選ぶ際は、立地、コスト、通勤の利便性、オフィスの設備など、多くの要素を考慮する必要があります。オフィス選定時の主なチェック項目は以下の通りです。
・立地
・賃料
・共益費
・保証金
・更新料
・電気容量
・通信インフラ
・空調
・セキュリティ
さらに周辺環境を含め、飲食店、銀行、医療機関の有無など、従業員が快適に働ける環境を提供する物件を選ぶことが大切です。
5.各種業者の選定
オフィス移転のチェックリストとして、各種業者の選定も漏れてはいけません。移転にあたっては物件探し、レイアウト計画、施工、家具調達など、さまざまな業務が発生します。これらの業務を適切に進めるためには、信頼できる業者の選定が欠かせません。
どのような業者が必要になるかは、以下をチェックしてください。
・不動産業者
・内装や設計・工事施工業者
・オフィス家具やOA機器を提供する業者
・引越し業者
・原状回復業者
複数の業者と協力して進める場合は、それぞれの役割やスケジュールを明確にし、円滑なコミュニケーションを取ることが重要です。
業者選定にあたっては、それぞれの実績や評判、提供サービスの質を検討し、移転プロジェクトに最適なパートナーを選びましょう。
オフィス移転のチェックリスト【3〜6ヶ月前】
オフィス移転の3〜6ヶ月前は、以下のチェックリストに沿って進めていきます。
- オフィスの配置計画
- 内装デザインの選定
- 必要な家具・設備の準備
- 各業者との契約
移転先オフィスの内部が大体決まってくる段階となります。詳しく見ていきましょう。
1.オフィスの配置計画
オフィスのレイアウトは、日々の業務効率、社員のコミュニケーション、幸福感に影響を及ぼすため、慎重に検討します。移転の目的や組織の文化、働き方を踏まえ、効率的で働きやすいオフィスの配置を計画しましょう。
コンセプトを設定すると、具体的なオフィスレイアウトが考えやすいでしょう。多様な働き方に対応した柔軟なレイアウトを検討します。最終的に、移転の目的に沿ったレイアウトになっているかチェックを忘れないでください。
2.内装デザインの選定
オフィスの内装は会社のブランドイメージを反映し、働く社員にとっての居心地の良さを形作ります。内装デザインの選定は、オフィスの雰囲気だけでなく、機能性や予算にも大きく関わるため、多角的な視点から検討する必要があるでしょう。
コンセプトに合ったカラーや素材、照明計画を考え、社員の使いやすさを最優先に配置計画を進めます。また、電源やネットワークの配線、特定のエリアへのアクセスなど、日々の業務に直接影響する要素にも注意を払います。
内装工事は、オフィス移転全体のスケジュールやコストに特に大きな影響を及ぼすため、業者との十分な打ち合わせをし、計画的かつ慎重に進めていきましょう。
3.必要な家具・設備の準備
現在オフィスで使用している家具や機器をリストアップし、新しいオフィスに持っていくべきもの、新しく購入またはリースするもの、廃棄するものを決定します。
次に、新しいオフィスのレイアウトやデザインコンセプトに合わせ、必要な家具や機器の種類、数、配置を計画、そして見積もりを取得します。
電話回線やLAN工事などの通信インフラもこの時期に手配を進め、稼働日に向けてトラブルがないよう事前の動作確認を行いましょう。また、リース品の継続可否の判断も含め、各種設備の手配を進めます。
4.各業者との契約
先述で解説した各種業者との打ち合わせを進め、契約を締結します。この際、作業範囲、納期、コスト、品質などの条件を明確にし、双方の認識を合わせることが重要です。
各業者との連携は移転プロジェクトの成功に直結するため、進捗管理とコミュニケーションを密に取り、スムーズな移転作業を進めていきましょう。
オフィス移転のチェックリスト【1〜2ヶ月前】
オフィス移転の1〜2ヶ月前は、以下のチェックリストに沿って進めていきます。
- 取引先への移転挨拶の手配
- 各種住所変更手続き
- 社内への通知と移転準備
- 建物の検査
この段階では、外部関係者への通知や最終的な手続きに重点を置く期間となります。
1.取引先への移転挨拶の手配
新しいオフィスへの移転は、取引先や顧客、パートナーにとっても重要な情報です。移転先の住所、連絡先、移転日、新しいオフィスのアクセス方法など必要な情報をまとめ、取引先への通知を計画します。
移転挨拶は、郵送物やメール、または個別の訪問から、それぞれの取引先との関係性に合った方法を選択することが一般的です。挨拶や通知は移転日より十分に前に行い、取引先が新しい情報を把握しやすいよう配慮しましょう。
2.各種住所変更手続き
オフィス移転に伴い、会社の住所が変更になるため、さまざまな書類や登録情報の更新が必要です。住所変更は以下を参考にしてください。
・法人登記
・税務署
・社会保険事務所
・銀行口座(クレジットカード)
・各種ライセンスや許可証
・会社のホームページ
・名刺
・各種文書
住所変更すべき、あらゆるものをリストアップしておきます。そして、各機関やサービスに対し、正式な住所変更手続きを進めます。住所変更は時間がかかることがあるため、早めに開始し、移転日までにすべての更新が完了するようスケジュールを管理しましょう。
3.社内への通知と移転準備
オフィス移転は社員にとって大きな変化であり、適切な内部コミュニケーションが不可欠です。移転に関する詳細情報を全社員に提供し、移転日、新しいオフィスの場所、移転に伴う個々の役割や責任、必要な準備などを明確にしましょう。
社内の各部署やチームには、自身のエリアの整理などを促し、必要に応じて梱包材を配布します。また、移転に関する従業員からの疑問や懸念に答え、円滑な移転に向けた体制を整えてください。
4.建物の検査
新しいオフィスが安全かつ法規制に準拠していることを確認するために、入念な建物検査を行います。建物の構造的な問題、消防や電気設備の安全性、その他必要な修繕や改善点を特定するために重要です。
必要に応じて、建築士や専門の人員を雇い、建物全体の詳細なチェックをしてください。検査結果に基づき、入居前に修正や調整を行うことで移転後のトラブルを未然に防ぎ、快適で安全な職場環境を確保できます。
オフィス移転のチェックリスト【移転当日〜1ヶ月以内】
オフィス移転の1〜2ヶ月前は、以下のチェックリストに沿って進めていきます。
- 移転日の作業確認
- 現オフィスの引渡し
- 銀行口座やクレジットカードの情報更新
- 必要機関への届け出
この時期は、計画した移転作業の実施と現オフィスの正式な引渡しが主なタスクとなります。
1.移転日の作業確認
移転当日は、数ヶ月に及ぶ計画と準備の集大成です。この日の作業は非常に忙しく時間に追われることが多いため、事前に詳細なスケジュールと作業リストを作成し、各担当者の役割とタイムラインを明確にしておくことが重要です。
当日の作業には、家具や機器の搬入、設置、通信設備の接続、清掃などがあります。また、作業員やスタッフの安全管理にも注意を払い、問題が発生した場合は迅速に対応できるようあらかじめ準備しておきましょう。
2.現オフィスの引渡し
移転作業の完了とともに、現在のオフィスの引渡し準備に取り掛かります。オフィスの原状回復作業、不要物の処分、最終的な清掃を実施しましょう。賃貸契約に基づく原状回復義務を遵守するため、必要に応じて専門の清掃業者や原状回復業者に依頼しましょう。
また、預託金の返却や最終的な契約の解除など、賃貸契約に関する最終手続きもこの段階で済ませます。建物管理者やオーナーに最終確認をし、問題がないことを確認した上で、オフィスの引渡しを完了させてください。
3.銀行口座やクレジットカードの情報更新
新しいオフィスに移転した後、銀行口座やクレジットカード、その他の金融関連サービスの住所情報を更新する必要があります。企業の財務活動に直接関わるため、迅速かつ正確に行いましょう。各金融機関に連絡を取り、住所変更の手続きを行います。
また、定期的に請求書が送付されるサービスや、オンラインでの取引が多いサービスについても、新しい住所への変更を確実に済ませておきましょう。
4.必要機関への届け出
オフィスの移転時は、法務局(法人登記)、税務署、社会保険事務所、商工会議所など、多くの公的機関にも連絡が必要です。これらの機関に対し、新しいオフィスの住所に関する変更届を提出する必要があります。
また、業種によっては特定のライセンスや許可証の住所変更が必要な場合もあります。基本的には移転当日から1ヶ月以内に、必要機関への届け出を完了させましょう。
オフィス移転のチェックリストを活用して成功させよう
ここでもう一度、オフィス移転のチェックリストをおさらいしましょう。
チェック項目 | |
---|---|
オフィス移転 7〜8ヶ月前 |
|
オフィス移転 3〜6ヶ月前 |
|
オフィス移転 1〜2ヶ月前 |
|
移転当日 〜1ヶ月以内 |
|
いかがでしたでしょうか?オフィス移転は時期によってやることが異なります。また、多くの事務作業や確認事項があることを、お分かりいただけたかと思います。
オフィス移転を確実に成功させるためには、チェックリストの活用が欠かせません。本記事で紹介した項目を参考にしながら、漏れのないようオフィス移転を進めてみてください。
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オフィス移転に必須のチェックリスト完全版!【確実な進め方・手順解説】のよくある質問
-
Q. オフィス移転は誰がやるもの?
A.オフィス移転は社内で担当者を決めるか、専門業者に依頼するのが一般的です。
-
Q. チェックリストは社員に配布すべき?
A.各担当者のやるべきことをリスト化し、配布すると良いでしょう。
-
Q. オフィス移転は委託できる?
A.オフィス移転は専門業者に委託可能です。
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