2024.02.06 2024.02.06
本記事では、アシナガバチの毒性と生態・特徴から、自力で対処する方法まで徹底的に解説します。
アシナガバチを自宅周辺で見かけたら、放置しない方が良い場合が多いでしょう。アシナガバチは毒性が強く、刺されたときのリスクが非常に大きいため、迅速な対策が必要です。
記事後半では、毒性の強いアシナガバチから身を守る方法も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
アシナガバチの毒性は?痛みや刺された際のリスクはどれくらい?
アシナガバチは、細かく分けるとさまざまな種類が存在します。そして、種類によって毒性や攻撃性に大きな違いがあります。
特に「セグロアシナガバチ」「キアシナガバチ」「コアシナガバチ」は、ほかのアシナガバチに比べて毒性が強く、刺されるリスクも高いとされています。スズメバチでないからといって、油断するのは危険なのです。
毒の種類とアナフィラキシーショックのリスク
アシナガバチの毒針に含まれる成分は、以下のような種類があります。
- ハチ毒キニン
- マストパラン
- ヒスタミン
- セロトニン
- ポリアミン
- ヒアルウロニダーゼ
- アンチゲン5
アシナガバチの毒はスズメバチの毒と共通している成分が多く、アシナガバチに刺されたときの痛みは非常に強烈です。スズメバチに刺されたときと同じか、種類によってはそれ以上の痛みを感じることもあるでしょう。
また、アナフィラキシーショックのリスクも無視できません。一般的に、スズメバチの刺傷によるアナフィラキシーショックがクローズアップされがちですが、アシナガバチも同様のリスクがあります。最悪の場合は、命にかかわることも。
そのため、スズメバチ同様、アシナガバチにも十分に警戒しましょう。刺激を与えないよう注意するとともに、万が一刺された場合は迅速に医療機関で受診しましょう。
アシナガバチの毒性と一緒に知っておきたい「生態・特徴」
アシナガバチについて、毒性はもちろん生態や特徴を理解しておくことが、駆除や対策を考える上で重要です。ここでは、アシナガバチの見た目、活動時間や時期、巣について詳しく見ていきましょう。
体長・見た目
アシナガバチは体長約2cm程度で、細長い体型が特徴です。体は黄色く、後ろ足が長いです。また、ふらふらとゆっくり飛ぶ飛行スタイルも識別のポイントです。
活動時間・時期
アシナガバチの活動時間は、太陽が出ている昼間がメインとなります。そのため、夜間は巣に戻り、大人しくしているのが一般的。
活動時期は4月〜11月までとなります。ただし、気候によって巣作りの開始時期や、越冬の時期が多少変動することもあるでしょう。特に7月〜8月は、働き蜂が活発になる時期であるため、警戒すべき時期だといえます。
巣の形状・作られやすい場所
アシナガバチの巣は、お椀を逆さにしたような半円形が特徴で、灰色や薄茶色です。大きさは通常15cm程度ですが、30cm程度まで成長することもあります。
巣が作られやすい場所は、以下を参考にしてください。
- 天井裏
- 軒下
- ベランダ
- 物置やガレージ
- 室外機
- 庭木
上記を見て分かるように、人間の生活圏に巣を作ることが多いです。「アシナガバチを発見したけど、巣がどこにあるか分からない」といった場合は、これらの場所を確認してみてください。
アシナガバチは毒性以外にも危険が【2つの注意点】
アシナガバチは毒性だけでなく、そのほかの理由でも危険を及ぼすことがあります。特に注意すべき点として、人間に対する攻撃性とスズメバチを引き寄せる可能性が挙げられます。これらの点を理解し、適切に対処できるようにしましょう。
アシナガバチは人間を襲う
アシナガバチは基本的におとなしい性格ですが、巣に対する刺激には激しく反応し、攻撃してきます。また、アシナガバチは動くものに対して反応するため、ペットや小さな子供も攻撃の対象に。
人間の無意識な行動がアシナガバチを攻撃態勢にしてしまうケースがあることも覚えておきましょう。
洗濯物を取り込む際などに、服に止まっていたハチや周囲の巣に刺激を与えて刺されるケースもよくあります。
スズメバチを寄せ付ける原因になる
アシナガバチの巣が、スズメバチのターゲットになることがあります。スズメバチはアシナガバチの巣を攻撃し、蛹や幼虫を餌にするのです。そのため、大きく成長したアシナガバチの巣は、スズメバチを引き寄せる要因になり得ます。
スズメバチが引き寄せられると、巣を守ろうとするアシナガバチが対抗し、人間がハチ同士の抗争に巻き込まれるケースがあります。スズメバチの抗争に巻き込まれる危険を避けるためにも、アシナガバチの巣は放置せず、適切に対処することが賢明でしょう。
毒性が強いアシナガバチの巣は早急に駆除【方法と流れ】
アシナガバチの巣は、初期であれば自力で駆除も可能です。その際は、以下のポイントを押さえてください。
- 適切な防護服と道具の準備
- 正しい時間帯・方法での駆除作業
- 戻り蜂への対策
上記3点を徹底することで、安全かつ効果的にアシナガバチを駆除できるでしょう。ここで具体的に解説していきます。
防護服・駆除道具を用意する
アシナガバチ駆除に必要な防護服と道具は、以下の通りです。
- 防護服一式:長袖、長ズボン、手袋、マスク、ゴーグル
- 殺虫剤:ピレスロイド系成分を含むもの(2本)
- ゴミ袋、懐中電灯、長い棒/トング、ほうき、ちりとり
防護服はアシナガバチが入り込まないように、隙間がないことが重要で、色は白色が望ましいです。殺虫剤は即効性があり、駆除効果が高いピレスロイド系成分を含むものが推奨されます。
駆除する時間帯
アシナガバチの駆除は、活動が鈍くなる夜間が安全です。日没から1時間以上経過した時間に駆除作業することで、安全かつ効果的に駆除作業が進められます。
巣の駆除方法
準備が整ったら、巣に対して殺虫剤を吹きかけましょう。約10~20秒間、アシナガバチが飛び回っても継続して吹きかけます。
その後、長い棒やトングを使用し、巣を慎重に落としてください。この手順により、アシナガバチの巣は駆除完了です。
落とした巣は一晩放置し、翌日に巣とアシナガバチをトングなどを使用して回収します。回収した巣はビニール袋の中で潰し、自治体のルールに則って処分しましょう。
戻り蜂の対策をする
巣を駆除したあと、戻り蜂の対策が重要になります。駆除作業中に生き残ったアシナガバチが、巣に戻ってくることがあるのです。戻り蜂は人間に対してより攻撃的になるため、寄せ付けないようにしないといけません。
そのため、巣があった場所に再び殺虫剤を噴射します。数日間続けることで、戻り蜂のリスクを最小限に抑え、再発防止につながります。
毒性の強いアシナガバチから身を守る回避のポイント3つ
何よりも安全なのは、アシナガバチの駆除はプロ業者に任せ、自分や家族は身を守るために対策することです。アシナガバチの危険性に備えるため、以下の回避策について解説していきます。
匂い/服
アシナガバチは黒色のものに反応すると言われています。そのため、アシナガバチや巣を生活圏内で発見したときは、極力黒色の服は着用しないことです。
また、甘い香りや柔軟剤などもアシナガバチを引き寄せる原因になるため、無臭の柔軟剤を使う、香水を使用しない、香りの強い製品の使用を控えることが推奨されます。
刺激しない/近寄らない
巣に近寄らない、急な動きを避ける、ハチが近くにいる場合は静かに行動するなど、アシナガバチを刺激しないようにしましょう。また、アシナガバチがいると分かったら、その場から速やかに離れるとよいです。刺激を与えず、距離を保つことが最善の回避策となります。
虫除けアイテムの活用
ハチ専用の虫除けアイテムを活用するのも有効的。市販されているハチ用の虫除けスプレー、忌避剤を使用することで、アシナガバチが寄り付くリスクを減らせます。
ただし、虫除けアイテムの効果を過信せず、匂いや服装、近寄らないなどの回避策は徹底しましょう。
アシナガバチの毒性を理解しながら駆除を
いかがでしたでしょうか?
アシナガバチは毒性が強く、刺されたときの痛みやリスクが大きいことがお分かりいただけたかと思います。自力での駆除をお考えの方は、本記事を参考にしながら安全第一で行いましょう。
ただし、少しでも危険を感じた場合は、一旦回避して駆除業者に依頼するのが賢明です!セーフリー掲載の駆除業者であれば、アシナガバチはもちろん、さまざまな害虫駆除に努めてくれますよ。まずはお気軽にお問い合わせください。
アシナガバチは毒性が強い?危険性から駆除方法まで徹底解説!のよくある質問
-
Q. アシナガバチとスズメバチはどちらの毒性が強い?
A.アシナガバチとスズメバチの毒性は同等だと考えるべきでしょう。
-
Q. アシナガバチは刺激しなければ危険じゃないって本当?
A.刺激しなければ危険は少ないハチですが、それで放置するのはNGです。必ず駆除すべきでしょう。
-
Q. アシナガバチに刺されたら?
A.速やかに医療機関へ受診しましょう。痛みを我慢すると、症状が悪化しかねません。
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