2024.03.06 2024.04.24
ハチの中でも危険度が高いとされるスズメバチには、多くの種類がいます。
種類ごとに特徴や危険度は異なるものの、どのスズメバチも注意しなければならず、早急に駆除が必要なのは間違いありません。
この記事では、身近にいるスズメバチ9種類をピックアップし、特徴や危険度をご紹介します。
また、遭遇した場合の対処法や、身を守るためのポイントについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
日本にいるスズメバチは何種類?
世界には67種類いるスズメバチですが、日本には17種類が生息しています。
昆虫界のトップとされるその攻撃性と毒性は、日本はもちろん世界中で恐れられています。
毎年20~40人もの死者が出るほどスズメバチの被害は大きく、ハブやヒグマ以上に危険だと言われる生物です。
スズメバチ9種類の見分け方【危険度大!】
日本にいる17種類の中で特に注意したいのが、ここでご紹介する9種類です。
それぞれについて、一覧で見てみましょう。
種類 | 特徴 | 毒の量 | 攻撃性 | 追跡距離 | 見た目 |
---|---|---|---|---|---|
オオスズメバチ | 一番大きく攻撃的で毒も強い | 最大 | 非常に高い | 30m | 2.5~4.5cmと大きく、全体的にオレンジ寄りの黄色と褐色、黒が特徴 |
キイロスズメバチ | 個体数が非常に多く攻撃的 | 多い | 高い | 30m | 2~3cmで発色の良い黄色と黒が特徴 |
モンスズメバチ | 夜も活動し、攻撃性が高い | 多い | 高い | 25m | 2~3cmで全体的に黄色。腹部に黒い波模様がある |
チャイロスズメバチ | 針が太くほかのハチを襲う | 多い | 高い | 10m | 1.7~3cmで、頭と胸部分が赤褐色、腹部は黒 |
ツマグロスズメバチ | 攻撃性が高く被害も多い | 普通 | 高い | 10m | 2~2.8cmで、腹部が黄色と黒のツートンカラー |
ツマアカスズメバチ | 外来種で追跡距離が長い | 普通 | 非常に高い | 40m | 2~3cmで、全体的に黒。腹部が鮮やかなオレンジで脚が黄色 |
コダカスズメバチ | 都会に多く攻撃的 | 普通 | 普通 | 10m | 2~2.8cmで、黄色と黒の縞模様。羽の下が黒一色 |
ヒメスズメバチ | 大人しいが体が大きく敵に敏感 | 少なめ | 低め | 5m | 2.4~3.7cmで、腹部の先が黒い |
クロスズメバチ | 攻撃性は低いが個体数が多い | 少なめ | 低め | 5m | 1.1~1.5cmで全体的に黒い |
どの種類かを見分ける際は、色や模様、大きさなどに注目しましょう。
【最強|危険度最大】オオスズメバチ
オオスズメバチは、スズメバチの中で最も危険度が高く注意すべき種類です。
毒の量が最大なだけでなく攻撃性も非常に高く、最大で30mも追跡してくることがあります。
刺されるとアナフィラキシーショックにより死亡するケースもあるため、十分な注意が必要です。
オオスズメバチは、地中や屋根裏などの閉鎖空間を好んで巣を作ります。
巣は、波模様で底が開いていて、つりがね型。
最大80cmほどと、巨大な巣を作ります。
5~11月に営巣し、全体的にオレンジがかっていることが特徴です。
【攻撃的|被害数が多い】キイロスズメバチ
オオスズメバチより小さいものの、攻撃性が高く刺される被害が最多なのが、キイロスズメバチです。
都市部や市街地にも多く生息し、巣の近くを通りかかっただけでも攻撃される場合があります。
また個体数が多く、大群で一斉に攻撃されることも。
キイロスズメバチは、屋根裏や軒下、木の枝などに、球状で貝殻模様の巣を作ります。
直径1mほどの巨大な巣を作ることもあり、中には1,000匹以上のキイロスズメバチが生息していることもあります。
5~11月が営巣期間で、ほかのスズメバチよりも明るく発色が良い黄色が目印です。
【夜も活動】モンスズメバチ
モンスズメバチも攻撃的な種類ですが、最大の特徴は夜でも活動すること。
ハチの駆除は陽が落ちてからの作業になることが多いですが、モンスズメバチの場合は真夜中でも駆除作業は簡単ではありません。
セミやトンボ、バッタなどの大きめの昆虫を好むモンスズメバチは、屋根裏や壁の間、気の穴などの閉鎖空間に巣を作ります。
巣の特徴は、そこが開いた波模様のつりがね型であること。
5~10月に営巣し、腹部の黒い波模様が特徴的です。
チャイロスズメバチ
ほかのハチを襲い巣を乗っ取るチャイロスズメバチも、危険な種類です。
太い針を持ち攻撃性が高く集団で襲ってくるため、十分な注意が必要です。
8~10月には自分で営巣しますが、6~7月はほかのハチを襲って巣を奪います。
キイロスズメバチやモンスズメバチの巣を乗っ取るため、屋根裏や軒下、木の穴などに生息している種類です。
チャイロスズメバチが作る巣は鐘型をしています。
チャイロスズメバチは、頭と胸部分がチョコレートにような赤褐色をしていて、腹部が黒くなっています。
ツマグロスズメバチ
ツマグロスズメバチは、琉球列島に生息していて、刺される被害も多い種類です。
毒性はそこまで高くないものの攻撃性が高いことが特徴で、4~11月にかけて軒下や木の枝のほか、地面の近くに巣を作ります。
巣は球状で貝殻模様ですが、作り始めの段階では逆フラスコ型なのが特徴です。
腹部が黄色と黒のツートンカラーが特徴的ですが、なかにはほぼ黒い個体もいます。
ツマアカスズメバチ
外来種のツマアカスズメバチは、特定外来生物に指定している県がある要注意生物です。
攻撃性が非常に高く追跡距離がスズメバチよりも長いことが特徴で、ピーク時には最大で3万匹に達することもあるほど数が多くなっています。
地中などの低い場所に巣を作りますが、規模が大きくなると、高層ビルなどの高い場所に巣を作ることもあります。
最大60cmほどと巨大化することもあるツマアカスズメバチの巣は、球状で貝殻模様が特徴です。
5~11月が営巣期間で、今後日本各地へと生息地域が広がる可能性も懸念されています。
ツマアカスズメバチは、全体的に黒く、腹部が鮮やかなオレンジで脚が黄色いことが特徴です。
コダカスズメバチ
見た目はオオスズメバチに似ていますが、中型サイズのコダカスズメバチ。
都市部に適応していて、軒下や庭木などに球状で貝殻模様の巣を作ります。
刺激しなければ襲ってこないコダカスズメバチですが、生活圏内に巣があると、気付かないうちに刺激してしまうこともあるため注意が必要です。
5~11月が営巣期間で、作り始めの巣は逆フラスコ型をしています。
オオスズメバチと似た見た目ですが、羽根の下が黒一色な点が特徴です。
ヒメスズメバチ
ヒメスズメバチは、オオスズメバチに次ぐ大型のハチです。
女王バチも働きバチも大きさが同じなことが特徴で、比較的大人しい性格をしています。
ただし、敵には敏感で威嚇し、刺激すると刺されることもあります。
毒性は低めですが針が太いため、十分な注意が必要です。
ヒメスズメバチの巣は波模様のつりがね型で、外皮が薄く底が開いていてサイズが小さいです。
5~9月になると、天井裏や床下などの閉鎖空間に営巣します。
オオスズメバチに似た見た目をしていますが、腹部の先の色に違いがあります。
オオスズメバチの腹部先は黄色ですが、ヒメスズメバチの腹部の先は黒です。
クロスズメバチ
毒性も攻撃性も低めなクロスズメバチですが、ピーク時には1,500匹ほどと個体数が多くなります。
全体的に黒く、白の縞模様が入っている小型のハチで、土の中に球状の巣を作ります。
4~12月が営巣期間です。
スズメバチの種類問わず!他のハチに比べて危険な3つの理由
危険度が高いものから低いものまで、さまざまな種類がいるスズメバチ。
たとえ危険性が低くても、スズメバチは種類を問わず注意しなければなりません。
- 毒性が高い針で何度も刺してくる
- 毒液を噴霧することがある
- 1,000匹ほどの大群から攻撃されることがある
スズメバチは、毒性のある針で何度も刺してくるだけでなく、毒液を噴射することもあります。
刺されると強い痛みと腫れの症状があるだけでなく、アナフィラキシーショックを引き起こす場合があるため十分な注意が必要です。
また、毒液が目に入ると失明のリスクがあります。
巣の規模が大きくなるとスズメバチの数も多くなり、場合によっては1,000匹ほどの大群に攻撃されることもあります。
このように、スズメバチは危険性が高い生物であることを覚えておきましょう。
種類を問わずスズメバチに遭遇した時の対処法
万が一遭遇してしまった時に襲われないよう、下記のポイントを押さえておきましょう。
- 大声を出さない
- 刺激せずにその場から離れる
- 頭や目を守る
- 屋内/車内に入ってきたら窓を開ける
スズメバチに遭遇するとびっくりしてしまい、思わず大声を出してしまうこともあるでしょう。
しかし、大声はスズメバチを刺激してしまうため厳禁です。
声を出さず激しい動きをせず、静かにその場を離れましょう。
この時、頭や目を衣服やハンカチなどで隠し、守ることも大切です。
スズメバチは黒に反応するため、黒い服やカバンなどにも注意しなければなりません。
屋内で遭遇した場合には、なるべく刺激しないよう電気を消し、そっと窓を開け別室へ避難し、自然に出ていくのを待ちます。
運転中の車内に入ってきた際も、すみやかに停車してそっと窓を開け、出ていくのを待ちましょう。
【種類関係なし!】スズメバチに刺された場合の対処法
スズメバチに刺されてしまった際には、適切な対処が欠かせません。
万が一に備えて、基礎知識を身に付けておきましょう。
主な症状
スズメバチに刺されると、さされた場所に下記の症状が出ることがあります。
- 赤く腫れ上がる
- ズキズキと激しく痛む
人によっては、気分が悪くなったり吐き気の症状が出ることも。
腫れは、1週間ほどで治る場合が多いです。
また、全身症状が出ることもあります。
- 口が渇いてしびれる
- 痛
- 下痢
- 嘔吐
- 息苦しい
- 目が見えない
- 耳が聞こえない
- 意識が朦朧とする
場合によってはアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるため、早急な対処が必要です。
応急処置
スズメバチに刺されてしまったら、すぐに現場から離れて更なる被害を防ぐ必要があります。
安全な場所へ移動したら症状を確認し、応急処置をします。
- 刺された患部を水でしっかり洗い流す
- 洗い流しながら、傷のまわりのつまんで毒と血を絞り出す
- 抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を塗る
また、全身症状が出ている場合は、すぐに病院へ搬送しなければなりません。
ハチに刺されるのが2回目以降であったり、複数のハチに刺されてしまった場合も、早急に受診する必要があります。
多種類のスズメバチから身を守るためのポイント
危険性が高いスズメバチから身を守るために覚えておきたいポイントは、下記の5つです。
- 巣に近寄らない
- 濃い色の服を避ける
- 強い香りのものを避ける
- 自然の多い場所へ行く時は肌の露出を最小限にする
- 殺虫スプレーを携帯する
また、スズメバチは濃い色のものを攻撃するため、白や明るい色の服を身に付けると安心です。
強い香りにはスズメバチが寄ってくるため、整髪剤や香水の付けすぎには注意しましょう。
スズメバチに遭遇する可能性が高い「自然が多い場所」へ出向く際は、長袖長ズボン、帽子を着用し、肌の露出を最小限に抑えます。
この時も、白っぽい衣服やアイテムを選ぶと良いでしょう。
また、万が一スズメバチに遭遇した場合に備え、殺虫スプレーを携帯します。
虫よけスプレーでは身を守れないため、必ず殺虫スプレーを選びましょう。
種類関係なくスズメバチの巣を見つけた際の対処法
生活圏内でスズメバチの巣を見つけたら、すぐに業者へ依頼して駆除してもらいます。
スズメバチは攻撃性が非常に高く毒性も高いため、自分での駆除は大きなリスクを伴うためです。
自治体によっては無料で駆除してくれるケースもあるので、一度問い合わせてみるのも良いでしょう。
集合住宅や賃貸住宅の場合は、管理会社へ連絡すると対処してくれることもあります。
スズメバチはどの種類も危険!巣の駆除は業者へ依頼しよう
危険度の違いはありますが、どの種類のスズメバチでも遭遇したら身を守る行動が欠かせません。
また、家の周辺で巣を見つけたらすぐに業者へ依頼し、駆除することが大切です。
スズメバチの被害に遭わないために、日頃から家のまわりに巣がないかをチェックしておきましょう。
スズメバチを駆除するなら、セーフリーでの業者探しがオススメです。
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スズメバチは種類が多い!見分け方や危険度を一覧で紹介!のよくある質問
-
Q. 刺されると危険な蜂は?
A.スズメバチやアシナガバチ、ミツバチに刺された際には注意が必要です。
なかでもスズメバチは、毒性が高くアナフィラキシーショックを引き起こすことがあるため危険です。 -
Q. 最強のスズメバチは?
A.攻撃性と毒性の高さから、最強のスズメバチは「オオスズメバチ」です。
-
Q. スズメバチが嫌がるものは?
A.スズメバチは、ハッカや木酢液のニオイを嫌がります。
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