この記事では、カビがひどい賃貸アパートやマンションからの引っ越しについて徹底解説します。
「カビだらけにしてしまってどうにもならない。引っ越したい!」
「入居してみたら、カビだらけだった!」
「こんなカビやすい家はもう嫌だ」
そんな状況で「部屋のカビは自分で掃除すべき?」「カビの根が深くて取りきれない…」などと悩む方は多いものです。本記事では、カビ掃除の必要性や責任問題について状況ごとに解説します。
記事後半では、カビが落としきれない際の対処方法や、新居でカビを発生させない方法もご紹介。カビでお悩みの方は、ぜひお役立てください!
賃貸のカビは誰の責任?【引越し前からのケースも解説】
読者の方の中には「賃貸物件に発生したカビは誰の責任?掃除をする必要はあるの?」とお悩みの方もいるはずです。
まずは、賃貸から引っ越す際のカビ掃除の必要性を解説していきます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
引越しの際に入居者の負担でカビ取りが必要な例
賃貸物件の場合、借主には「原状回復」義務があるのが一般的です。つまり、入居した時の状態にする、ということですが、経年劣化による汚れなどは含まれません。
ただし、入居者が原因でカビが発生した場合は、引っ越し時には掃除する必要があります。カビの掃除が必要な例は以下です。
- 掃除を怠りカビが発生した
- カーペットにこぼした飲み物を放置した
- カビの発生後すぐに管理会社に報告しなかった
- 壁や天井などの結露を放置した結果カビが生えてしまった
- 窓・窓枠・木部に入居時はなかった黒ずみが発生した
上記のように、換気などのカビ対策が万全でなかった場合や、カビが発生したのに放置したケースが「入居者の管理不足」になります。
カビの掃除が貸し手(大家さん・管理会社)負担になる例
一方、カビの掃除が貸し手、つまり大家や管理会社の負担になる例もあります。具体的な例は以下です。
- 部屋の壁がコンクリート打ちっぱなし
- 窓の断熱性が低い
- 入居した時点でカビが生えていた
カビが発生しやすい物件においては、カビ掃除は貸し手の負担になることもあります。また、稀にではありますが、入居した時点でカビが生えていたケースもあるでしょう。
入居した時点でカビが生えている場合は、入居者には退去時の掃除の必要はない場合がほとんどです。しかし、カビがいつ発生したものかがわからないと、入居者の責任にされてしまう可能性も!
契約書に「入居中に発生した汚れは借主が負担する」などの特約が記載されている場合は注意が必要です。
自分の部屋のカビがどのケースかわからない場合は、大家さんか管理会社に連絡して、早めに責任の有無をはっきりさせておきましょう。
賃貸のカビをそのままにして引っ越ししたら?
賃貸物件から引っ越しをする際、カビを放置したらどうなるのでしょうか?借主に原状回復義務がある場合は、敷金からカビ掃除の料金が引かれます。
カビがひどいと、敷金だけでは足りず、追加で請求される可能性も!そうならないためにも、自分に責任ある際は、自分でカビ掃除するか、ハウスクリーニングに依頼するのがおすすめです。
引越し前のハウスクリーニングについては、下記記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください!
賃貸からの引越し前に…!カビ取りはいくらかかる?【箇所別の料金】
ここでは、カビ掃除の料金の相場を解説します。まずは以下をご覧ください。
壁紙の張り替え/㎡ |
750~900円 |
ふすまの張り替え/1枚 |
3,000~4,500円 |
トイレのカビ・水垢の清掃 |
5,000~8,000円 |
サッシのカビの清掃/1ヶ所 |
10,000~20,000円
→ 窓まわりのハウスクリーニングについて |
浴室のカビ・水垢の清掃 |
10,000〜20,000円 |
床材の張り替え/1枚 |
8,000~10,000円 |
壁の下地ボードの取り替え |
25,000~60,000円 |
壁紙の張り替え(全面/6畳) |
30,000~40,000円 |
フローリングの張り替え |
80,000~120,000円 |
カーペットの張り替え |
40,000~60,000円 |
(参考:イエプラ)
カビ掃除と言っても、水まわりや窓まわり、エアコン、壁紙や床など、場所によって料金も様々です。しかし、部屋中にカビが発生してしまっている場合は、敷金以上の料金が請求されてしまう可能性も!
痛い出費を防ぐためにも、カビ発生の理由が自分にある場合は、カビ掃除をしてから退去することをおすすめします。特に、お風呂、トイレ、キッチンなどの水回りはカビや黒ずみが発生しやすい場所です。
多忙でカビ掃除の時間がないなど、自力では難しい方は、業者の水回りハウスクリーニングを利用するのがおすすめですよ!
そして、エアコンの吹き出し口もまたカビが発生しやすいポイントですので、しっかり確認しましょう。
カビた賃貸一室を引越し前に自力できれいに?自分で掃除する手順
ここでは、賃貸の引っ越しにあたり部屋のカビを掃除する手順を簡単に解説します。手順は以下です。
- 必要な道具を準備する
- 部屋の換気・掃除をする
- カビに薬剤を塗布し20分程度放置する
- 水やアルコールで拭き取る
- しっかり乾燥させる
それぞれ詳しく解説していきます。
1.必要な道具を準備する
カビ掃除をする際は、最初に必要な道具を準備しておきましょう。マストアイテムを表にしましたので、参考にしてください。
カビ掃除にマストな道具の中でも、特に大切なのは薬剤です。ただし、成分によっては素材を劣化させてしまうことがあるため、洗剤は厳選しましょう。
【洗剤ごとの特徴・使える場所】
洗剤は、粉と液体の両方を準備しておくとカビ取りが効率よく進みますよ!
2.部屋の換気・掃除をする
カビ取りの際は、まずは部屋の窓を開けて換気しましょう。目に見えるカビがあるということは、カビの胞子が部屋中に飛んでいる可能性が高いからです。
また、トイレ、お風呂、キッチン、洗濯機の裏、サッシなど水気の多い場所は、しっかり水分を拭き取ることも大切です。
3.カビに洗剤を塗布し20分程度放置する
次は、カビが発生している箇所を洗剤で除去していきます。頑固なカビは洗剤をつけてこすってもすぐには落ちないため、塗布してしばらく放置しましょう。手順は以下を参考にしてください。
- カビに洗剤を塗布する
- 上からキッチンペーパーかラップをかぶせて蓋をする
- 20分程度放置する
- 濡れた雑巾で拭き取る
1度で落ちない場合は、上記の作業を繰り返しましょう。カビが広範囲の場合は自力での除去は難しいため、業者への依頼することをおすすめします。
4.水やアルコールで拭き取る
洗剤でカビを除去したら、しっかり水で拭き取ります。最後にエタノールスプレーを噴射すれば、カビの再発を防げるでしょう。エタノールスプレーは、以下の方法で自作できます。
- スプレーボトルにエタノールと水を1:1の配合で入れる
- ボトルを軽く振って混ぜ合わせる
エタノールスプレーは、新居での掃除や消毒にも使えるためおすすめですよ!
5.しっかり乾燥させる
最後にしっかり乾燥させて終わりです。掃除の後はしばらく窓は開けっぱなしにして、換気扇も回しましょう。引越し前は、やることがたくさんありバタバタしがちですので、カビ掃除は引っ越しが決まった時点で少しずつ始めるのがおすすめです!
引っ越し前にやることは、以下の記事でまとめて解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
多忙でカビ掃除まで手がまわらない方は、早めに業者に依頼しておきましょう!
>セーフリーでハウスクリーニング業者を探す
カビた賃貸からの引越し費用を安く抑えるコツ【掃除を済ませて早く退去を】
引越しは何かとお金がかかるもの。誰でも少しでも出費を抑えたいと思うはずです。ここでは、カビの掃除以外にできる費用を安く抑えるコツを解説します。
次の引っ越しの際にもお役立てください!
- 取り切れないカビは業者に依頼する
- 原状回復費用を値引きしてもらう
- リーズナブルな料金の引っ越し業者を選ぶ
取り切れないカビは業者に依頼する
カビの掃除をしても、カビが取り切れない場合もあるでしょう。しかし、カビを放置したまま立ち合いの日を迎えるのは、避けましょう!そのままにすると、管理会社がカビ掃除を依頼して、清掃料金を敷金から引かれてしまうからです。
自力でリーズナブルな業者を探したほうが、敷金の戻りが良くなり、結果的に引っ越し費用を安く抑えられますよ!
原状回復費用を値引きしてもらう
賃貸契約にカビに対しる特約がない場合は、管理会社や大家さんに、原状回復費用の値引き交渉をするのも一つの方法です。
日当たりが悪い、コンクリート打ちっぱなし、入居時にすでにカビが生えていた、などのケースでは値引きが認められる可能性も!「どうせ無理」と諦めず、まずは交渉してみることをおすすめします!
リーズナブルな料金の引っ越し業者を探す
引越し費用の大きなウェイトを占めるのは引っ越し業者の費用です。引っ越し業者に安く依頼できれば、引っ越し費用を大幅に抑えられます。
>引っ越し業者を探す
引越し費用をおさるためのコツは、下記記事を参考にしてください。
引っ越したばかりの賃貸をカビから守る方法4選
せっかく旧居のカビ掃除をしても、生活習慣を変えないと新居でカビが発生してしまうことも!ここでは、引っ越し先の賃貸をカビから守る方法を解説します。
引っ越したばかりの賃貸でカビの発生を防ぐ方法は以下の5つです。
室内を掃除する
賃貸に引っ越す際は、荷物を搬入する前に室内を掃除しておくのがおすすめです!荷物を搬入する前であれば、細部まで掃除するのも簡単ですよ。
埃を除去した後に、床や壁、天井を水拭きして、エタノールスプレーを噴射しておくと、カビの発生を予防できます。また、多忙で掃除をするのが難しい方は、家事代行サービスを利用すれば、カビの発生を抑えられるでしょう。
収納スペースに除湿剤を置く
収納スペースは湿気が溜まりがちなため、除湿剤を置きましょう。クローゼット、靴箱、衣装ケース、食品貯蔵スペースなどに、一つずつ除湿剤を設置します。消臭機能が付いている除湿剤もあり、靴箱にはぴったりでしょう。
また、キッチンやお風呂場などの水回りには、除湿剤ではなく防カビ剤がおすすめです。壁に貼るだけの防カビ用シールもあり手軽にカビ対策ができますよ!
こまめに換気する
引越しが終わって新居での生活が始まったら、室内をこまめに換気することを心がけましょう。防犯上の理由などから窓を開けるのに抵抗がある方は、除湿器やエアコンのドライ機能が便利です。
ちなみに、湿度を約60%以下に保つとカビが発生しにくなるため、キッチンなどには湿度計を設置するとよいですよ!また、エアコンは防カビコーティングを施すと、吹き出し口や内部のカビを予防できます。
水気をこまめに拭く
カビは水回りに発生しがちです。キッチン、お風呂、トイレなどは使用したらすぐに水気を拭き取るようにしましょう。
こまめな換気とセットで実践することで、カビの発生を予防できます。浴室は完全に水気を拭き取るのは難しいもの。防カビコーティングをすれば小まめな拭き取りができなくても、カビ発生を予防できるでしょう。
賃貸物件のカビは引越し前に掃除を!自力で難しい場合は…
賃貸アパートは、借主が退去時に原状回復をする責任があるため、カビをそのままにして退去すると、カビの掃除費用を請求される可能性も!
敷金だけでは足りず追加請求されるケースもありますので、賃貸のカビは引っ越し前に自分で掃除するのがベストです。カビを掃除する時間がない、カビに触るのが無理など、自力では難しい場合は、業者に依頼するのがおすすめですよ!
セーフリーには、適正料金でスピーディーにカビの掃除をしてくれる、ハウスクリーニング業者も多数掲載されています。
希望条件から絞り込んで検索できるため、きっと自分にぴったりの業者が見つかりますよ!大量のカビは健康を害します。業者に綺麗にしてもらって、すみやかに引っ越しましょう!
>>近くのハウスクリーニング業者を探す
>>近くの引越し業者を探す