「混ぜるな危険」はなぜ危ない?どのくらい危険?事故例や対処法も解説
2023.11.05 2023.11.13
「混ぜるな危険」と表記してある洗剤があります。この記事を読めば、何と何を混ぜたら危険なのか、どうして危険なのか、混ぜてしまったらどうしたらいいのかなど気になるポイントがわかります。
掃除をする上で何と何を混ぜてはいけないのかを把握することはとても大切。ぜひ日常の掃除に役立ててください。
目次
混ぜるな危険なのは「酸性×塩素系」の組合せ
洗剤の中で混ぜてはいけないのは酸性洗剤と塩素系洗剤です。混ぜると人体に有害な塩素ガスが発生します。酸性洗剤と塩素系洗剤の代表的な商品を紹介します。
酸性洗剤
汚れを落とすのが得意な洗剤です。水垢汚れや皮脂汚れなどを落とす洗剤に多く使われています。代表的な商品は以下の通りです。
- お風呂用ティンクル
- 風呂職人
- 水垢しらず
- サンポール
- 激落ちくんクエン酸スプレー
- 輝き洗剤キーラ
塩素系洗剤
殺菌に優れた効果を発揮する洗剤です。漂白剤やカビ落としなどに多く使われています。
代表的な商品は以下の通りです。
- キッチン泡ハイター
- 強力泡ハイター
- 簡単洗浄丸
- 泡のトイレクリーナー
- キッチンブリーチ
発泡する洗剤と考えるとわかりやすいでしょう。
「混ぜるな危険」:やってしまいがちな組合せ具体例
「混ぜるな危険」を混ぜてしまうありがちなパターンがあります。知らず知らずのうちに洗剤が混ざってしまうことも多く、要注意です。
少し混ざっただけでも有毒ガスが発生するので要注意!!
【トイレ】カビ取り剤×トイレの洗剤
カビ取り剤(塩素系)とトイレの洗剤(酸性)は、どちらもトイレ掃除によく使う洗剤なので注意。
特につけ置きタイプのカビ取り剤の場合は、つけ置いている間にトイレのほかの箇所を掃除しがちです。しかし誤って酸性洗剤を使ってしまった場合、少しでもカビ取り剤とトイレ洗剤が触れてしまうと塩素ガスが発生。クエン酸系の洗剤も酸性洗剤なので気を付けましょう。
トイレは狭いので、ガスが充満しやすいのも注意が必要です。必ず換気扇をつけて掃除しましょう。
【キッチン】台所用漂白剤×酸性の食品
台所用漂白剤(塩素系)と酸性の食品も誤ってまぜてしまいやすい組み合わせです。酸性食品とは酢やレモンなどの酸っぱい食べ物です。
例えば台所用漂白剤を使いながら酢(クエン酸)で水垢を落としたり、三角コーナーにレモンの皮を入れたまま、漂白剤を使ってしまうなどの事故が考えられます。
【キッチン】パイプクリーナー×台所用洗剤
パイプクリーナー(塩素系)と台所用洗剤(酸性)も知らずに混ぜてしまうと危険です。パイプクリーナーを排水管などに流しいれたことを忘れて酸性の洗剤を使ってしまうと、塩素ガスが発生することがあります。
【洗濯機】漂白剤×抗菌洗濯洗剤
衣類用漂白剤(塩素系)と除菌洗濯洗剤(酸性)も危険な組み合わせです。除菌に特化した洗剤は除菌プラスなどの表記があることが多いです。塩素系漂白剤でつけ置きした洗濯物をすすがずに除菌洗剤で洗濯すると有毒なガスが発生することがあります。
【お風呂】カビ取り剤×お風呂の洗剤
カビ取り剤(塩素系)とお風呂の洗剤(酸性)も注意が必要な組み合わせです。例えば壁のタイルにカビ取り剤を使い、浴槽や床の掃除に酸性の洗剤などを使ってしまう場合などです。
カビ取り剤は時間をおいている間に床などに垂れてきてしまうことがあり、そこで洗剤と混ざってしまうことがあります。
「混ぜるな危険」では洗剤の移し替えにも注意!
水垢落としをお風呂場にもトイレにも置きたい場合、洗剤をボトルに移しておいておくことがあるかもしれません。しかし、金属のボトルに洗剤を入れるのは要注意です。
以下の組み合わせは絶対にやめましょう。
- アルミニウム×アルカリ性洗剤
- アルミニウム×酸性洗剤
- スチール×酸性洗剤
洗剤の移し替えによって起きる危険
洗剤の移し替えによって起きる危険は以下のようなものがあります。
- 缶の内部で発生したガスによって感が破裂し、ケガをしたりものを壊したりする
- 缶が溶けて洗剤が漏れてしまい、床などを傷つける
- 開けたときに洗剤が飛び出て、目に入る
洗剤の移し替えは大きな事故につながる可能性があります。洗剤が目に入った場合、最悪失明などの障害を負ってしまうことになるので注意が必要です。
「混ぜるな危険」の掃除場所ごとの事故例と注意点
ここからは、掃除場所ごとの実際にあった事故例と事故を起こさないための注意点をまとめていきます。
キッチンで起こる「混ぜるな危険」の事故例と注意点
キッチンには、水垢や油汚れなど様々な種類の汚れが付きます。それらをとるために複数の洗剤を混ぜてしまいたくなりますが、それは危険です。1種類の洗剤を使ったら、それをよく洗い流してから次の洗剤を使いましょう。
また、掃除をする際は残飯や洗い残しなどがない状態で掃除を始めましょう。
トイレで起こる「混ぜるな危険」の事故例
トイレの洗剤は様々な種類があり、洗剤の用途も異なります。そのため洗剤が混ざってしまうという事故も起きやすくなっています。原則として、数種類の洗剤を並行して使うのはやめましょう。
お風呂場で起こる「混ぜるな危険」の事故例
お風呂はカビが発生しやすいため、カビ取り剤を使って掃除をすることがあります。カビ取り剤は少し時間をおいてから洗い流すものがほとんど。その空いた時間に床などを掃除する際は注意しましょう。カビ取り剤は塩素系がほとんどですから、誤って酸性の洗剤を使うと危険です。
「混ぜるな危険」を混ぜないために心掛けること
「混ぜるな危険」を混ぜないために、1種類の洗剤を使ったら、それを洗い流してから違う種類の洗剤を使うということを徹底しましょう。上にあげた事故例はどれも2種類の洗剤を同時並行で使ってしまっています。
少し時間がかかって面倒でも、洗剤はしっかり洗い流してから次の洗剤を使う。これを心掛けることで、多くの事故は防げます。
「混ぜるな危険」を混ぜてしまったときの対処法
万が一、混ぜるな危険を混ぜてしまったらどうすればいいのでしょうか。対処方は以下の通りです。
- 逃げる
- 換気をする
- 水をかける
それぞれの対応について、以下詳しく見ていきます。
①逃げる
掃除中に刺激臭がしたり気分が悪くなったりするようなことがあればその場から離れましょう。知らず知らずのうちに洗剤が混ざり、有毒なガスが発生しているかもしれません。
我慢して掃除を続けるのは大変危険です。呼吸が苦しいなどの症状が出たときは救急車を呼んでください。
気分が悪くなったら一人で対処せずに助けを求めましょう
②換気をする
安全が確保できたら、毒ガスを逃がすために換気をしましょう。トイレやお風呂場であれば換気扇をつけ、窓があれば開けてください。
③水をかける
酸性洗剤と塩素系洗剤を混ぜたときに発生する塩素ガスは水に溶ける性質があります。刺激臭などの異変を感じたら大量の水で洗い流すといいでしょう。
どんな洗剤を使っても落ちない汚れはプロにお任せ
酸性洗剤を使っても塩素系洗剤を使っても落ちない汚れはプロに相談しましょう。
高圧洗浄機など、家庭では使えない道具や、家庭用よりも高濃度の洗剤などを使って頑固な汚れがピカピカになりますよ!
「混ぜるな危険」はなぜ危ない?どのくらい危険?事故例や対処法も解説のよくある質問
-
Q. 「混ぜるな危険」を混ぜるとどんな症状が出るの?
A.刺激臭、のどや目の痛みによる涙、せきなどの症状が出ます。さらに悪化すると気分の悪さや呼吸の苦しさなどが出てきます。最悪の場合呼吸困難で死亡するケースもあります。
-
Q. 弱酸性なら塩素系と混ぜても大丈夫?
A.基本的に混ぜるな危険と書いていないものは塩素系と混ざっても大丈夫です。弱酸性は水や肌と触れたときに中和され、中性になります。
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