吹き出し口が開いたエアコン

エアコンの吹き出し口を自分で掃除しよう!効果的な方法と手順を解説

2023.06.03 2023.06.03

エアコンの吹き出し口は、状況に応じた適切な方法と手順によって掃除可能です。掃除を怠ってしまうと、様々なリスクが拡大していくエアコン。

この記事では、エアコンの吹き出し口の掃除を検討している方へ向け、効果的な方法と具体的な手順を解説します。ぜひ参考にしてください。

エアコンの吹き出し口汚れの正体はカビ?

吹き出し口を開いたエアコン

汚れが蓄積しているエアコンの吹き出し口には、多くの場合、視認できる変化が生じています。まずは、汚れの原因を正しく把握しておきましょう。

汚れの違いや見分け方

エアコンの吹き出し口を汚している主な原因は、ホコリとカビです。ホコリとカビにはそれぞれの特徴があり、比較的容易に見分けられます。

  • ホコリ(灰色の細かい塵のような汚れ。エアコンの表面に均一に溜まりやすい)
  • カビ(黒く小さな斑点のような汚れ。湿気が留まる箇所に溜まりやすい)

エアコンの吹き出し口には、ホコリやカビがこびりついています。どちらか一方だけが汚れの原因となっている事例は少ないでしょう。吹き出し口を掃除する際には、ホコリとカビの双方を意識した対処が求められるのです。

放置しておくリスク

エアコンの吹き出し口に蓄積した汚れを、放置してはいけません。ホコリやカビを放置していた結果、考えられるもっとも大きなリスクは健康被害です。

ホコリやカビの影響により、くしゃみや鼻詰まりといったアレルギー症状を引き起こす可能性があります。免疫力が低下している際や、幼児や高齢者が在宅している環境下では、特に注意しなければなりません。

健康被害を誘発しないためにも、エアコンの吹き出し口は常に清潔を保つ必要があります。

エアコン吹き出し口の掃除方法

エアコン吹き出し口の掃除前に内部を確認する女性

エアコンの吹き出し口を清潔に保つ手段は丁寧な掃除です。吹き出し口に蓄積したホコリやカビを除去するためには、いくつかの効果的な方法があります。

ホコリやカビは頑固にこびりついているように見えますが、比較的容易に拭き取れる場合も多いです。以下に、オススメの掃除方法を3つご紹介します

ウエットティッシュを使用する方法

使用するのは、市販されている一般的なウエットティッシュで問題ありません。

ウエットティッシュを使用したエアコン吹き出し口の掃除手順

  • エアコンの電源を切る(コンセントを抜く。またはブレーカーを落とす)
  • ウエットティッシュで吹き出し口や周辺部位、ルーバー(吹き出し口に取り付けられている風向き調節のための部品)や隙間の汚れを拭き取る
  • 手の届かない隙間や溝は、お掃除棒(割り箸などの棒状の道具にウエットティッシュを巻きつけたもの)を作って拭き取る
  • 汚れが取り切れるまで繰り返す

水やお湯で拭き取る方法

ウエットティッシュがない時には、ティッシュや雑巾、キッチンペーパーを水やお湯で湿らせて代用できます。具体的な手順は、ウエットティッシュを使用する方法と変わりません。手の届く範囲の汚れを、ティッシュや雑巾を用いて丁寧に拭き取っていきます。

細部は、お掃除棒で対処します。見える範囲の汚れを取り切るまで、同じ作業を繰り返してください。

中性洗剤で拭き取る方法

中性洗剤は、酸性とアルカリ性の中間に位置する液体です。比較的効果が穏やかであり、使用する素材を傷める心配が少ない点がメリットです。

こちらも具体的な手順は変わりません。洗剤を使用する際には、水やお湯と同様に、ティッシュや雑巾、キッチンペーパーなどに中性洗剤を含ませて使用します。吹き出し口や周辺部位、ルーバー(羽根)の隙間に溜まった汚れを丁寧に拭き取ってください。

ルーバーは丸洗いできる

吹き出し口に備え付けられているルーバーは着脱式です。ルーバーは、取り外して丸洗いすることができます。より丁寧に汚れを取り除くためには、ルーバーを洗浄しましょう。

ルーバーの汚れは、ブラシ(掃除用ブラシや歯ブラシなど)で取り除くことができます。中性洗剤および、水やお湯を使用して汚れを洗い流していきます。洗浄の際には、ルーバーを破損しないために柔らかいブラシを使用してください。

ルーバーの着脱方法は後述していますので、読み進めてください。

ルーバーの取り外し方

仕上げにはアルコール除菌

上述した方法を実践することで、表面のホコリやカビを除去することは可能です。ただし、見た目が清潔に保たれている場合でも、目に見えないカビ菌や胞子は吹き出し口に残っています。

表面上の汚れを取り除いた後には、必ず除菌・殺菌を行ってください。エアコン吹き出し口の除菌や殺菌には、消毒用エタノールや無水エタノールがオススメです。

  • 消毒用エタノール(手や指の消毒に利用できるエタノール。そのまま使用可能)
  • 無水エタノール(純度の高いエタノール。気化性が強く掃除に使用できる。原液のままでは除菌効果が乏しいため、使用の際には水で薄める必要がある)

消毒用エタノールを使用する場合には、エタノールを含ませたティッシュや雑巾で吹き出し口を拭き取ります。直接吹きかけても問題ありません。

無水エタノールを使用する場合には、希釈(無水エタノールと水との割合は4:1程度が目安)して使用してください。吹き出し口に使用する方法は消毒用エタノールと同様です。

エアコンの吹き出し口の掃除を自力で行う際の注意点

注意点と印字された3つの積み木

エアコンの吹き出し口を自力で掃除する際には、知っておかなければならない注意点があります。掃除の際には、以下の点に気をつけて作業を行ってください。

吹き出し口の構造を確認する

掃除の際には、エアコンの吹き出し口に取り付けられているルーバーの使用を確認しましょう。家庭用のエアコンに取り付けられているルーバーの取り外し方法は、以下の通りです。

ルーバーの取り外し方

  1. エアコンの電源を切る(コンセントを抜く。またはブレーカーを落とす)
  2. ルーバーを手動で開く(電源が落ちた状態のルーバーは閉じている状態)
  3. ルーバーの留め金やストッパーを外す(中央や左右に設置されていることが多い。押し込んだりつまみながら取れるタイプが大多数)

ルーバーの対処は慎重に

ルーバーの形状や取り外し方は、メーカーや機種によって異なります(風向き調節用の羽根が備え付けられているタイプなどもある)。方法の詳細は、取扱説明書や各メーカーの公式HPを参考にしてください。

取り外し方がわからない時や、古い機種の場合には、強引に取り外してはいけません。ルーバーに負担が掛かり、破損の原因になります。無理をせず、ルーバーを取り付けたまま掃除を行ってください。

床に落ちたカビの胞子の対処

エアコンの掃除中には、目に見えないカビの胞子が空気中に飛散しています。吹き出し口に蓄積していたカビの胞子は、少なからず床下などにも落ちてしまうでしょう。

カビは増殖力が強く、少しでも残っていればそこから新たなカビが広がっていきます。エアコンの吹き出し口掃除を行う際には、床下の掃除も忘れずに行いましょう。

床下のカビ対策には、吹き出し口に使用した中性洗剤や消毒用エタノールが有効です。

床下のカビ掃除手順

  • 窓を開けて換気
  • 中性洗剤をエアコンの周囲の床面に吹きかける
  • 中性洗剤を水に濡らしたタオルや雑巾で拭き取る
  • 消毒用エタノールを吹きかける(除菌用アルコールスプレーや、無水エタノールでもOK。無水エタノールは希釈すること)
  • 消毒用エタノールを吹きかけた場所を乾拭きする

床のカビ掃除をする際には、掃除機や塩素系漂白剤の使用は厳禁です。掃除機はカビの胞子を撒き散らしてしまいます。また、塩素系洗剤は変色やシミの原因となり、床の素材を傷つけてしまうかもしれません。床掃除の際には、適切な方法を選択してください。

内部部品は乾燥状態を保つ

吹き出し口の掃除に水やお湯、消毒用のエタノールを使用した際には、エアコン内部の湿気を取り除かなければなりません。カビは湿気がある環境を好みます。掃除による水分が吹き出し口に残っていると、新たなカビの増殖原因となります。

上述の方法で掃除を行った後には、乾拭きをし、数十分間吹き出し口を乾燥させておきましょう。エアコンの送風機能を利用して、10分〜20分程度の送風を行う方法も有効です。

エアコンの吹き出し口掃除が手に負えない場合は専門業者へ

エアコン吹き出し口掃除に取り掛かる専門業者の男性

この記事で紹介してきたエアコン吹き出し口の掃除方法は、あくまでも自力で可能な範囲の対処方法です。エアコン内部の状態には個体差があり、自力対処が有効な範囲は比較的軽度の汚れに限定されます。

エアコンのカバーを開き、吹き出し口の奥にも汚れが蓄積している場合や、エアコン全体が汚れやカビだらけなどの場合には、自力対処はおすすめできません。

特に長期間放置してきたような「自力で手に負えない」エアコンの清掃には、専門業者の利用が賢明です。専門業者であれば、自力では難しいエアコン内部の分解掃除にも対応してくれます。

エアコンの吹き出し口掃除は定期的に

エアコン吹出し口の掃除を始める女性

エアコンは、設置しているだけで汚れが蓄積していきます。内部の本格的な掃除は専門業者に依頼する必要がありますが、エアコンの表面や吹き出し口、フィルターなどの掃除は自力対処可能です。

表面や吹き出し口、フィルターなどは、自力掃除のリスクも少なく、比較的取り掛かりやすい箇所です。夏場や冬場など、エアコンの使用頻度が高い時期には、意識的に月に1回程度の掃除を行いましょう。

定期的に行う自力掃除と、専門業者の本格的な清掃(年に2回程度が目安)を組み合わせることで、エアコンを長く安全に使用できます。エアコンを所持している方は、ぜひお試しください。

エアコンの吹き出し口を自分で掃除しよう!効果的な方法と手順を解説のよくある質問

  • Q. エアコンの吹き出し口とは?どこのこと?

    エアコン本体下部に位置する、空気の出入り口です。

  • Q. エアコン吹き出し口に付着したカビのベストな対処方法は?

    吹き出し口のカビには、中性洗剤や消毒用エタノールが有効です。ティッシュや雑巾に含ませて対象箇所を拭き取ります。

  • Q. エアコン吹き出し口にこべりついた汚れの掃除方法は?

    まずはウエットテッシュで汚れを拭き取りましょう。その後、中性洗剤や消毒用エタノールで除菌・殺菌します。掃除後には、エアコン内部の湿気を確実に除去してください。