業務用エアコンのお掃除完全ガイド【身近な道具でできる簡単お手入れ〜しっかり清掃まで!】
2024.06.06 2024.06.06
この記事では、業務用エアコンの掃除方法や、日常のお手入れについて徹底解説します。
家庭用エアコンと違い、分解しての掃除が難しいことも多い「業務用エアコン」。
その形状に関わらず、ずっと掃除せず使っているとニオイが気になったり運転効率が下がったりしてしまうため、定期的な掃除が欠かせません。
オフィスや店舗にあるものでできる簡単なお手入れもご紹介。記事後半では、業者へ依頼する際の料金相場や安く抑えるコツにも触れるので、バックオフィス担当者や店舗・社内美化に努めている方も、ぜひ最後までご覧ください。
目次
業務用エアコン掃除の仕方【しっかり清掃!】
業務用エアコンを自分で掃除する際は、下記の手順で進めます。
- エアコン下の物を移動し養生しておく
- 電源プラグを抜く
- パネルカバーとフィルターを外す
- フィルターを掃除する
- パネルカバーと本体外側を水拭きする
自分で掃除できるのは、本体外側とフィルターのみ。
内部は掃除が故障の原因になる可能性があるため、業者へ依頼するのが一般的です。
できる範囲を自分で掃除するなら、安全かつ効果的な方法で掃除できるよう、各手順について確認しておきましょう。
1.エアコン下の物を移動し養生しておく
エアコンにはホコリが多く溜まるため、掃除の前に周辺を汚さないための準備も欠かせません。
エアコンの下にある物は移動し、ホコリなどの汚れが付かないようにしましょう。
動かせない物やデスク、床にはビニールシートや新聞紙などを使って養生しておくと安心です。
2.電源プラグを抜く
掃除を始める前には、必ず電源プラグを抜いておきます。
漏電や感電の危険を避けるためです。
ただし、家庭用エアコンと違い、業務用エアコンの電源プラグは分かりにくいことも少なくありません。
どうしても見つけられない場合はブレーカーを落とすなどして、安全を確保しましょう。
また、作業中にほかの人がブレーカーや電源を入れないよう、「作業中」などの張り紙をしておくのもおすすめです。
3.パネルカバーとフィルターを外す
いよいよ、パネルカバーを開けてフィルターを外していきます。
パネルカバーの外し方は機種によって違うため、取扱説明書をチェックしましょう。
一般的な機種であれば、ツメを外したりツマミをスライドさせたり、ボタンを押したりすることで開けられます。ツメやツマミは折れやすいので、注意して扱うことが大切です。
フィルターも機種それぞれで外し方が違います。
カバー同様に、無理に力を加えず正しい方法で外しましょう。
4.フィルターを掃除する
フィルターの掃除は、下記の手順で進めます。
- 掃除機で汚れを吸い取る
- 水洗いする
- 陰干しで乾燥させる
1.掃除機で汚れを吸い取る
まずは、掃除機でできるだけ汚れを吸い取ります。
ゆっくり丁寧にかけると、汚れを取りやすくなります。
フィルターは室内から取り入れた空気中のホコリを取り除く役割を果たすため、基本的には片側にしか汚れは付きません。
汚れがついていない側から掃除機をかけると、目詰まりを起こすことがあるため注意しましょう。
2.水洗いする
ある程度ホコリが落ちたら、水洗いしてさらに汚れを落とします。
この時、中性洗剤や柔らかいブラシを使うのも効果的です。ただし、硬いブラシを使うとフィルターが破損してしまうので注意しましょう。
また、熱すぎるお湯を使うとフィルターが変形する危険があるため、水かぬるま湯を使います。
3.陰干しで乾燥させる
汚れを落としたフィルターは、タオルなどである程度水分を取ってから風通しの良い日陰でしっかり乾燥させます。
この時、ドライヤーを使ったり直射日光が当たる場所に干したりすると、フィルターが熱で変形してしまうので注意しましょう。
乾燥が不十分なままエアコンにセットすると、ニオイやカビの原因になるので、完全に乾いてからセッティングすることが大切です。
5.パネルカバーと本体外側を水拭きする
フィルターを戻したら、パネルカバーを閉めて本体外側を水拭きします。
硬く絞った雑巾で優しく丁寧に拭きあげる作業ですが、場合によっては油汚れがなかなか取れないこともあるでしょう。
油汚れが落ちない場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸し、絞った雑巾を使います。中性洗剤を使ったら、最後に必ず水拭きをすることがポイントです。
掃除前に!業務用エアコンの種類もチェック
業務用エアコンには、いくつか種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
天井埋込ダクト形 | 天井に埋め込まれていて、吹出口と吸込口だけ表面化している |
天井埋込カセット形 | 天井に埋め込まれていて、化粧パネルのみ表面化している。1方向と2方向、4方向がある |
天井吊形 | 天井から吊るす形で設置されている |
壁掛形 | 壁に掛ける形で設置されている |
床置形 | 床に置いて使う |
どの種類のエアコンも掃除手順は基本同じですが、天井や壁に設置されているエアコンを掃除する際は転倒しないよう十分な注意が必要です。
業務用エアコンの日常お手入れ【オフィスや店舗の道具で簡単お掃除】
業務用エアコンの日常的なお手入れでは、本体外側の汚れを除去するのがメインです。
お手入れでは、オフィスや店舗で日常的に使う掃除道具が役立ちます。
- 掃除機
- 雑巾orタオル
掃除機でホコリを吸い取ったり、水に濡らして固く絞った雑巾で拭きあげれば、エアコンの汚れは蓄積しにくくなります。
油汚れやヤニ汚れが落ちにくい場合には、中性洗剤を薄めた水を使って水拭きしても良いでしょう。
業務用エアコン掃除やお手入れで注意すべきポイント
業務用エアコンの掃除やお手入れをする際には、安全のために注意したいポイントがあります。
- 高い場所の場合は2人以上で作業する
- フィルターは強くこすらない
- 本体の掃除には柔らかい素材のアイテムを使う
- 分解は最低限に留める
- 内部の掃除は自分ではしない
高い場所の場合は2人以上で作業する
天井埋込タイプや天井吊形エアコンの本体外側掃除は高所作業となるため、脚立などを使って安定した足場を作らなければなりません。
また、安全確保のためには、脚立を支える人、掃除をする人と役割を決め、2人以上で作業すると安心です。
フィルターは強くこすらない
フィルターにはホコリ汚れが溜まるため、強くこすりたくなるもの。
しかし、強くこすると破損する危険があります。
また、硬いブラシや熱湯を使っても破損することがあるため、正しいアイテムでやさしくこすることが大切です。
本体の掃除には柔らかい素材のアイテムを使う
フィルターだけでなく、本体の掃除でも硬いブラシなどの使用は避けましょう。
たとえ本体外側であっても、デリケートな機器であるエアコンは、ちょっとしたダメージから故障につながることもあるためです。
分解は最低限に留める
徹底的に掃除しようと思うと、できるだけ分解したいと考える方もいるでしょう。
しかし、必要以上に分解してしまうと、故障の原因になる場合があります。
正しく分解できても、正しく戻せなければエアコンが正常に作動しなくなる可能性もあるでしょう。
分解掃除してしっかり汚れを落としたい際は、専門業者への依頼が基本です。
さらに詳しく知りたい方はこちら
エアコン分解洗浄の料金相場は?洗浄方法や費用を抑えるコツも紹介
2024.05.04 2024.05.04
内部の掃除は自分ではしない
分解同様、内部の掃除も専門業者に任せるのが基本です。
エアコン内部には電子パーツも多くあり、水や掃除アイテムが重要なパーツに触れると故障する危険があるため。
特に、業務用エアコンの内部は複雑な構造になっているため、自分では掃除せず、専門知識がある業者に依頼しましょう。
業務用エアコン掃除を怠るリスク3つ
業務用エアコンの掃除は、外側とフィルターだけとは言え手間がかかるもの。
しかし、掃除を怠ると下記3つのリスクを負うことになります。
- エアコンの風が臭くなる
- エアコンの運転効率が下がる
- アレルギーなどの症状が出ることがある
エアコンの風が臭くなる
エアコンにはホコリが蓄積したりカビが発生したりするため、掃除を怠ると出てくる風が臭くなります。
オフィスで使用しているエアコンなら、不快な風により仕事の効率が下がってしまうこともあるでしょう。
仕事の効率が下がれば、利益減少につながることも考えられます。店舗の場合は、口コミによって顧客が離れてしまいかねません。
特に店舗の場合は、サービスだけでなく店内環境も比較されやすくなっています。
エアコンの運転効率が下がる
ホコリなどの汚れが溜まると、運転効率が下がってしまうこともリスクの一つです。
なかなか涼しくならない、思ったほど暖かくならないなど、快適な温度になるまでに時間がかかることも珍しくありません。
また、運転効率が下がることで、エアコンにかかる料金が高くなることもリスクの内です。
アレルギーなどの症状が出ることがある
エアコン内部に溜まったホコリやカビは、風に乗ってオフィスや店舗に広がります。
ホコリやカビを含んだ風を吸い込むと、咳や鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状が出ることがあるので注意しなければなりません。
オフィスの場合、アレルギー症状に苦しんでいても我慢している社員がいるかもしれません。店舗の場合は、アレルギー症状が出たという悪い評価により、少しずつ顧客が離れてしまっているかもしれません。
オフィスでも店舗でも、健康を害さず快適に過ごせる環境を整えることは大変重要です。
業務用エアコン掃除のおすすめ頻度
業務用エアコンの掃除は、下記を目安に掃除しましょう。
- フィルター掃除:1ヶ月に1回
- 本格的なクリーニング:2~5年に1回
油汚れがつきやすい場所にあるエアコンの場合は、2~3週間に1回の掃除が良いケースもあります。
また、本格的なクリーニングは、施設によっておすすめ頻度が異なります。
- 店舗:2~3年
- 工場:2~3年
- 事務所:3~5年
- 福祉施設や医療施設:3~5年
ただし、上記はあくまで目安です。
使用環境によって、クリーニングが必要だと感じたらなるべく早く取り掛かりましょう。
法定点検もあわせてチェック
業務用エアコンには、法律で定められた「法定点検」があることも忘れてはいけません。
法定点検を怠ると罰則が科せられるため、クリーニングと合わせて時期をチェックしておきましょう。
点検の種類 | 点検を行う人 | 点検の頻度 |
---|---|---|
簡易点検 | 誰でも可能 | 3ヶ月に1回 |
定期点検 | 有資格者 | 【圧縮機の定格出力】 7.5kW以上50kW未満:3年に1回 50kW以上:1年に1回 |
業務用エアコンを内部まで掃除すべき理由【専門業者依頼のメリット】
業務用エアコンの掃除を業者へ依頼すると、内部まで徹底的にキレイになる点が最大のメリットです。
業務用エアコンはその構造上、外から見ただけでは内部の汚れが見えにくくなっています。内部がカビだらけでも外側からだとキレイに見えることが多く汚れに気付かないケースが多いため、定期的に内部まで徹底した掃除をしなければなりません。
また、内部の汚れを一掃することで、運転効率が戻り、快適な環境を維持しやすくなります。
エアコンにかかる費用も必要以上に高くならないため、経費の削減につながることもあります。
業務用エアコンの掃除を業者依頼すると良いケース
業務用エアコンの掃除は、基本的に業者へ依頼すると良いでしょう。
その中でも、下記に該当するケースは特に業者依頼がおすすめです。
- 2年以上専門業者によるクリーニングをしていない
- 中古のエアコンや備え付けのエアコンをそのまま使っている
- エアコンの効きが良くない
- エアコンをつけると異音や異臭がする
- 油を多く使う環境にある
- タバコの煙が当たりやすい環境にある
業務用エアコンの掃除を業者依頼する場合の費用相場
業務用エアコンの掃除にかかる費用の相場は、天井埋込形の場合で8,000~35,000円ほどです。
21,000円ほどのケースが多く、エアコンの種類によっても費用に差があります。
貸テナントの場合
貸テナントで利用している業務用エアコンの掃除を業者依頼する場合は、誰が費用を負担するのかも把握しておく必要があります。
賃貸借契約書を確認し、賃貸借契約の対象に「空調設備」が入っているなら、原則として貸主が掃除費用を負担します。
一方で、賃貸借契約書に「賃貸人は設備修繕やメンテナンスの負担をしない」などの内容が記載されていれば、借主が費用を負担しなければなりません。
業務用エアコンの掃除費用を抑える3つのコツ
業者へ依頼しての業務用エアコンの掃除費用を抑えるためには、下記3つのコツを押さえておく必要があります。
- 繁忙期を避けて依頼する
- 複数社から見積もりを取る
- 複数台まとめて依頼する
繁忙期はなかなか予約が取れない業者も多いですが、閑散期であれば予約が少ないだけでなく割引キャンペーンが開催されるケースが多いです。
梅雨前や寒くなる前になるとエアコンクリーニングの依頼が多くなるため、春先や秋頃など、早めの依頼がおすすめ。
また、1社だけでなく複数社から見積もりを取るとコスパが良い業者を見つけやすくなります。依頼の際は、1台だけでなく複数台をまとめて依頼すると割安で利用できるケースが多いことも覚えておきましょう。
業務用エアコン掃除は業者の力を借りて内部までキレイにしよう!
業務用エアコンは基本的に本体外側とフィルターしか自分で掃除できないため、内部は業者へ依頼する必要があります。
法定点検の時期もチェックしつつ、複数台をまとめて依頼すると効率的でコストも抑えやすくなります。
業務用エアコン掃除の依頼先を探す際は、比較検討に便利なセーフリーをぜひご活用ください。
多数の業者を掲載しているシステムなので、自社の希望に合う依頼先が見つかります。汚れきったエアコンを一度業者にすっきり綺麗にしてもらって、快適なオフィス・店内環境を整えましょう。
業務用エアコンのお掃除完全ガイド【身近な道具でできる簡単お手入れ〜しっかり清掃まで!】のよくある質問
-
Q. 業務用エアコンの掃除をしないとどうなる?
A.業務用エアコンの掃除を怠ると、下記のリスクを負うことになります。
・エアコンの風が臭くなる
・エアコンの運転効率が下がる
・アレルギーなどの症状が出ることがある -
Q. 業務用エアコンの掃除頻度はどのくらい?
A.業務用エアコンの掃除頻度は、下記が目安です。
・フィルター掃除:1ヶ月に1回
・本格的なクリーニング:2~5年に1回 -
Q. 業務用エアコンが壊れる原因は何?
A.業務用エアコンは、長期間フル稼働していたり異音などを放置していたりすると故障することがあります。
また、掃除を怠り汚れが蓄積している場合も、故障しやすくなるので注意しましょう。
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