種類が多いダニ

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ダニの種類と見分け方を徹底解説!【家の中によくいる4種と屋外4種】

2023.11.07 2023.11.07

ダニには多くの種類がいますが、家の中や屋外でよく遭遇する種類はある程度限定できます。
ダニの種類によっては、アレルギーを発症したり刺されて発熱などの症状が出ることも

この記事では、家の中や屋外で遭遇しやすいダニの種類について分かりやすく解説します。
ダニを増やさないためのポイントもご紹介するので、ぜひお役立てください。

【ダニの種類の基本知識】地球には2万種以上?!

種類が多く家にも入ってくるダニ

ダニは、地球上には2万種類以上いるとされている節足動物の仲間です。
昆虫類ではなく、クモ網ダニ目で、脱皮しながら成長します。
幼虫の時期は脚が6本のダニですが、成虫になると8本になるため、脚が6本の昆虫よりもクモに近いです。

ダニは卵から孵って成虫になるまで1ヶ月ほど。
成虫の寿命は約2~3ヶ月ほどとされています。

 

「ダニ」と言えば、刺されたりアレルギーを発症したりなどのマイナスなイメージが強いものです。
しかし、害虫に寄生する「益虫」に分類される種類や、落ち葉や動物などの死骸の分解に役立つ種類のダニもいます。

ダニの種類のうち「家の中」でよく見られる4種

家の中によくいるダニは、主に4種類です。
このうち7割ほどは、ヒョウヒダニ(チリダニ)であるとされています。

生態 特徴 主な生息場所
ヒョウヒダニ(チリダニ) 人の垢やフケが主な栄養源で高温多湿を好む 0.2~0.4mmで乳白色 寝具やソファー、カーペット、ぬいぐるみなど
コナダニ 食材が主な栄養源で、梅雨や秋に増殖し繁殖力が高い 0.3~0.5mmで乳白色。後部に太い毛がある 畳や食材など
ツメダニ 梅雨や秋に増殖し8~9月に被害が多くなる。人を刺すことがある 0.3~1.0mmで淡い淡黄~橙色 寝具や畳、カーペットなど
イエダニ 6~9月に増殖し、人を刺すことがある 0.6~1.0mmで淡い灰色 ネズミやネズミの巣など

ヒョウヒダニ(チリダニ)

1年を通して生息し、家の中で見つかるダニの大半がヒョウヒダニです。
人間の垢やフケ、汗などを主な栄養源としていて、たった1gの栄養源で約300匹のヒョウヒダニが生息できるとされています。

0.2~0.4mmと小さく乳白色をしているヒョウヒダニは、温度20~30度、湿度60~80%の高温多湿を好みます。
基本的に人や動物を刺すことはありませんが、ヒョウヒダニそのものや糞、死骸を吸い込むと喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性疾患を引き起こすことがあります。

コナダニ

畳や食材などに多く生息しているコナダニは、高温多湿を好み繁殖力が高い種類です。
人間の食材を主な栄養源としていて、さまざまな食品に被害を及ぼします。

  • 小麦粉
  • 煮干
  • 削り節
  • 味噌
  • 砂糖
  • チーズ
  • チョコレート

上記のような幅広い食材を食べることが特徴で、そのほかにも医薬品や藁などを食べることもあります。
粉ミルクなども栄養源となるため、乳児がいる家庭では特に注意が必要です。

0.3~0.5mmとヒョウヒダニより少しだけ大きく乳白色のコナダニは、後ろ側に太い毛が生えています。
大量に発生すると、壁や家具が白い粉に覆われてしまったかのように見えることも。
ヒョウヒダニ同様に人を刺すことはありませんが、大量発生するとツメダニが増えてしまい、間接的に被害をもたらします

ツメダニ

コナダニと同じく、梅雨や秋に増殖するツメダニは、8~9月に被害が多くなります
最大の特徴は、ヒョウヒダニやコナダニ、小さな昆虫などを栄養源としていることです。
そのため、ヒョウヒダニやコナダニが増えると、ツメダニも増えることになります。

ツメダニは吸血しませんが、接触すると人を刺すことがあるため注意が必要です。
刺されると、6~7時間ほど経ってからかゆみや発疹が出ますが、2~3日で治まります。
ただし、場合によってはかゆみが再発することもあるとされています。

ツメダニは、暑い時期に長期間留守にしている家や、新築してから2~3年の畳などに多く発生します。

0.3~1.0mmで淡い淡黄~橙色をしているのが特徴で、寝具や畳、カーペットなどに住み着くことが多いです。

イエダニ

毎年5月頃から発生し始め、6~9月の暑い時期に増殖するのが、イエダニです。
ネズミや鳥に寄生するダニで、哺乳類の血液を栄養源としています。
ネズミが大量発生したり、宿主としていたネズミが死ぬと人を吸血することがあるので注意しなければなりません。

イエダニは、二の腕やお腹など、柔らかい部分を好んで刺すことも特徴です。
刺されると赤く腫れ、強いかゆみが長期間続くこともあります。

0.6~1.0mmと比較的大きく、場合によっては肉眼でも確認できるイエダニは、淡い灰色をしています。
ネズミが増えるとイエダニも増えるため、注意が必要です。

ダニの種類のうち「屋外」でよく見られる4種

屋外にいる種類のダニ

家の中だけでなく、屋外でもダニは多く生息しています。
特に、広く知られている「マダニ」は、屋外から家の中に持ち込まれることもあるため注意が必要です。

種類 生態 特徴 主な生息場所
マダニ 10~11月に本格的に活動する。人や動物を吸血する 3~10mmと大型 草地や公園、河川敷など
ツツガムシ ネズミや人、動物に寄生する 0.2~0.3mm 茂みや草地、河川敷など
ハダニ 植物の汁を吸う 0.5mm 畑や観葉植物など
タカラダニ 花粉や小さな昆虫を栄養源としている 1mmで赤色 壁や屋上などのコンクリート部分や樹木など

マダニ

大型で肉眼でも確認できるマダニは、公園や庭など身近な場所に生息しています。
通りがかった人や犬などの動物に付着し、吸血することが特徴です。

未だには数日~10日以上に渡って吸血することがあり、10~20mmまで膨れ上がり満腹になるまで離れません。
吸血されると「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」や「ライム病紅斑熱」などの病気に感染することがあり、場合によっては命にかかわることもあります。
また、吸血された際に無理に取ろうとするとマダニの口部分だけが皮膚に残り炎症を起こすことがあるため、必ず皮膚科を受診しましょう

ツツガムシ

ツツガムシは、幼虫時期にだけネズミや人、動物などに寄生して組織液を吸い取ります。
ネズミに寄生することもあるため、ネズミが住み着いている家では屋内でもツツガムシがいるかもしれません。
刺されるとツツガムシ病に感染することがあるため、十分な注意が必要です。

ハダニ

植物の汁を栄養源としている肌には、農作物に被害を与える場合がある種類です。
観葉植物に付着して、家の中に入ってくることもあります。

タカラダニ

コンクリートの壁や屋上などで、肉眼でも確認できる赤い小さなダニが、タカラダニです。
5~6月に多く見られ、花粉や小さな昆虫などを餌としています。特に害のないダニです。

【種類別】ダニによる主な被害や症状とは

さまざまなダニがいますが、なかには人に被害を及ぼすものもいます。
ここでは、ダニによる主な被害や症状について、まとめました。

種類 主な被害や症状
ヒョウヒダニ(チリダニ) ダニそのものや糞、死骸を吸い込むと、喘息などのアレルギー症状などを引き起こす
ツメダニ 刺されるとかゆみの症状が現れる
イエダニ 刺されると強いかゆみと腫れの症状が出る。柔らかい部分を刺すことが特徴
マダニ 吸血されると感染症にかかる場合がある。吸血された場合は皮膚科を受診して除去してもらう必要がある
ツツガムシ 刺されるとツツガムシ病に感染する可能性がある

屋外にいるマダニやツツガムシも、家の中に持ち込まれることがあります。

屋外では虫よけスプレーをして肌を露出せず、草地などへはなるべく入らないようにした上で、屋内でもダニ対策をすると効果的です。

種類が多いダニを増やさないためのポイント

種類が多いダニの対策をするための掃除機

家の中にいるダニの被害に遭わないためには、ここでご紹介する4つのポイントを押さえておきましょう。

  • こまめに掃除をする
  • 換気をして湿度を高くしない
  • 布団は定期的に日光に当てる
  • ネズミがいるなら駆除する

こまめに掃除をする

こまめに掃除をすることで、ダニの種類を減らすことができます。
栄養源となる垢やフケ、ホコリなどを除去し、ダニそのものや糞、死骸などを除去できるためです。
毎日掃除するのが理想ですが、週に2回ほどでも丁寧に掃除をすればダニを減らす効果が見込めます。

掃除のポイントは、ゆっくり丁寧に掃除機をかけることです。

床だけでなく、ソファーやクッション、寝具もこまめに掃除機をかけましょう。
シーツやぬいぐるみなど、洗えるものはこまめに洗うことも効果的です。
こまめに掃除をすることで、特にヒョウヒダニによるアレルギー症状を回避しやすくなります。

換気をして湿度を高くしない

部屋を換気すると、室内の湿気を排出することができます。
逆に湿気が溜まると湿度が上がりダニが増殖してしまうため、こまめに窓をあけるなどして換気しましょう。
窓は、2ヶ所以上開けて風通りをよくすると効率的です。

布団は定期的に日光に当てる

ダニは熱に弱いため、布団などの寝具は定期的に日光に当てることも大切です。
天日干しすることでダニが死滅し、特にヒョウヒダニの数を減らすことができます。
夏ならば日中に2時間ほど、冬は日中に4時間ほど干すようにしましょう。
また、干した後はゆっくり掃除機をかけ、ダニの死骸を除去すると効果的です。

日光に当てることが難しいアイテムの場合は、布団乾燥機を活用するのも良い方法です。

ネズミがいるなら駆除する

ネズミがいると、イエダニやツツガムシなどが繁殖しやすくなります
元凶であるネズミは真っ先に駆除しましょう。

罠や毒餌を使う方法も良いですが、ネズミは数匹でも残ればまたすぐに増殖するため徹底的に駆除する必要があります。
そこで、専門業者へ依頼して駆除してもらうのがおすすめです。

ネズミがいたかもしれない、いる可能性がある場合は、ラットサインを確認してみると良いでしょう。

さらに詳しく知りたい方はこちら

ネズミの駆除は、ダニ退治の前に必ず実施すべきです。

種類が分からないダニにお困りなら業者に相談!

ダニはとても小さく種類によっては肉眼で見えなかったり、パッと見ただけではどの種類なのかが分からなかったりすることはよくあります。
「ダニがいるかどうかわからない」、「人に害があるダニがいるかどうかわからない」、となると、なんとなくそのまま放置してしまう場合も

しかし、ダニによる具体的な被害が出る段階では、退治困難なほど大量発生しています。その前に手を打っておく必要があります。
なんらかの気になる症状が出ているなど、ダニがいる可能性が少しでもあるのなら、業者への相談を強くおすすめします。

ダニの種類と見分け方を徹底解説!【家の中によくいる4種と屋外4種】のよくある質問

  • Q. 日本に生息するダニの種類は?

    A.

    地球上には2万種以上のダニがいるとされ、日本ではマダニ類だけでも46種類ほど知られています。

  • Q. 家にいるダニの種類は?

    A.

    家の中にいるダニは、主に下記4種類です。

    ・ヒョウヒダニ(チリダニ)
    ・コナダニ
    ・ツメダニ
    ・イエダニ

    特に、ヒョウヒダニ(チリダニ)は家の中のダニの7割ほどを占めるとされています。

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